カスタマーエンジニア(CE)になるには?将来性や必要な資格、キャリアパスを紹介
製品導入時のサポートや保守・点検・運用を行う職種がカスタマーエンジニア(CE)です。
設置したハードウェアや情報システムを安定的に稼働させることで、顧客のビジネスに貢献します。
この記事では、カスタマーエンジニアの仕事内容、年収、将来性、求められるスキルなどについて紹介します。
カスタマーエンジニアに興味がある人はぜひチェックしてください。
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カスタマーエンジニア(CE)の仕事内容
カスタマーエンジニアの仕事内容を大きく三つに分けて紹介します。
機器の設置
システム導入時は、顧客要望を満たす適切な機器を選定し、機器を設置する必要があります。
機器を設置するためには、サーバーやネットワークなどの設定が必要です。
そのため、カスタマーエンジニアには、ハードウェアの知識だけではなく、最低限のITインフラに関する知識も求められます。
機器を設置する場所は顧客によってさまざまです。
なかでも、データセンターと呼ばれるコンピューターやサーバーなどの精密機器を設置するための施設に設置する場合には、注意が必要です。
データセンターは、セキュリティーを厳しくしなければいけないため、入館方法やトラブル発生時の対処法を前もって検討しておく必要があります。
システム導入の支援
システムを導入して顧客がすぐに使用できるわけではありません。
データやアプリケーションの初期設定や基本動作の確認を行った上で、顧客に使用方法を説明する必要があります。
カスタマーエンジニアはこのようなシステム導入後のサポートまで担当します。
システムの保守・点検
システムの運用開始後は、安定稼働させるために保守と点検をします。
保守は機器に障害が発生した場合の対応や不具合が見つかった際の修正対応、システムのバージョンアップなどを行うことを指します。
点検は定期的に機器の設定や設置環境に問題が起きていないかを確認することです。
保守・点検をする際は、問題発生時にすぐに対応できるよう顧客先に常住するケースもあれば、障害発生時や点検時など何かしらの作業が発生する場合のみ訪問するケースがあります。
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カスタマーエンジニアの年収:489万円
カスタマーエンジニアの平均年収は489万円です。
コンサルタント(673万円)やプロジェクトマネジメント(607万円)といった、より専門的な職種と比較すると、年収は低い傾向にあります。
しかし、ITエンジニアの平均年収は452万円であることから、カスタマーエンジニアの年収は、他のエンジニアと比較すると平均的であるといえます。
※参考:ITスキル研究フォーラム IT技術者向けスキル診断 2016年度 調査レポート
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カスタマーエンジニアの将来性
カスタマーエンジニアが担当するシステム導入や保守・点検業務は、企業がITシステムを活用して事業展開していくために必須ともいえる業務です。
そのため、今後も、IT技術の広がりとともに需要は高まっていくでしょう。
近年は、AI技術を活用して業務を自動化するツールが普及してきているため、カスタマーエンジニアが担う一部の業務は、代替されていく可能性があります。
しかし、カスタマーエンジニアには、一定の経験が必要とされるため、すぐには代替しにくい仕事もあります。
また、近年はIT技術の発展スピードに対して技術者が不足しているため、多くの企業ではIT技術者の確保が課題です。
こうした背景から、カスタマーエンジニアは今後も需要があり、将来性のある職種といえるでしょう。
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カスタマーエンジニアに必要なスキル
カスタマーエンジニアに必要なスキルをいくつか紹介していきます。
製品に関する知識
カスタマーエンジニアの仕事は、製品の導入・保守・運用がメインとなるため、対象製品に関する幅広い知識が必要です。
基本的な製品の使用方法だけではなく機器の故障、システム障害といったトラブルが発生した場合のリカバリ手順、システムのメンテナンス、稼働状況の分析、顧客から質問された際に迅速に答えられる知識などが求められます。
ITに関する知識
カスタマーエンジニアは、システム障害が発生した場合の調査を担当します。
難易度の高いシステム障害になると、サーバー、ネットワーク、データベース、セキュリティーなど幅広い範囲を調査して、通常時と異なる動きをしている箇所を特定しなければなりません。
そのため、カスタマーエンジニアは担当製品の知識だけでなく、幅広いIT知識も必要です。
コミュニケーション能力
カスタマーエンジニアは、顧客先に常駐するケースも多いため、顧客と直接コミュニケーションをとる機会もあります。
そこで、重要になるのがコミュニケーション能力です。
例えば、システム導入時に使用方法を顧客に正しく伝えられなければ、思わぬ誤操作でシステム障害を引き起こしてしまう恐れがあります。
また、障害発生時に顧客に調査資料を取得してもらう際、コミュニケーションのミスが起きると、正しい調査資料をもらえず、調査に時間を要してしまうこともあります。
システムを安定稼働させるためは、顧客との認識の誤りが発生しないように、適切にコニュニケーションを取る能力が求められます。
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カスタマーエンジニアが取得しておくと良い資格と必須な資格・講習
カスタマーエンジニアは電源・通信の保守点検を担当することもあります。
こうした業務をするためには、下記のいずれかの資格・講習の受講が必須です。(法律で定められています。)(2021年8月時点)
電気工事士試験
電気工事士試験は電気工事に関す試験です。第一種、第二種があり、それぞれ工事のできる範囲が異なり第一種の方が担当できる範囲が広がります。
- 第一種:事業用電気工作物で最大電力が500KW未満の電気設備(ビル、工場など)
- 第二種:一般用電気工作物(一般住宅、小規模なビルなど)
試験は第一種、第二種のいずれも、四肢択一方式の筆記試験と、実技技能試験の二段階で行われています。
※参考:一般財団法人 電気技術者試験センター 電気工事士試験ページ
認定電気工事従事者認定講習
認定電気工事従事者認定は、第二種電気工事士免状や電気主任技術者免状の交付を受けていれば、受講できる講習です。
認定電気工事従事者認定講習に参加し、認定証を取得すれば、第二種電気工事士の資格だけでは担当できない簡易工事といった工事も行えるようになるため、第二種電気工事士の資格取得者が、業務の幅を広げるために取得するケースが多いです。
※参考:一般財団法人 電気技術者試験センター 認定電気工事従事者認定講習ページ
工事担任者試験
電気通信回線と端末設備の接続工事、または工事現場の監督をするために必要となる国家資格です。
資格を取得すれば、工事担任者としてPCやOA機器に光ファイバを接続することや企業内のネットワークの配線工事などを行えます。
試験は以下の3科目から構成されています。
- 電気通信技術の基礎
- 端末設備の接続のための技術及び理論
- 端末設備の接続に関する法規
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カスタマーエンジニアのキャリアパス
カスタマーエンジニアのキャリアパスの例をいくつか紹介します。
プロフェッショナル
カスタマーエンジニアのキャリアパスとして一番多いのは、カスタマーエンジニアの業務を極め、現場のプロフェッショナルとして、働くパターンです。
ただし、年収アップを狙いたい場合は、経験を活かして、カスタマーエンジニアをまとめるマネージャーといった管理職を目指すと良いでしょう。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは技術面で営業をフォローするエンジニアです。
カスタマーエンジニアとして積み上げてきた、製品知識を活かして顧客に製品を説明し、導入提案や導入後のサポートなどを行います。
製品販売から導入後のアフターフォローまで担当できるセールスエンジニアの需要は高く、年収アップも期待できる可能性があります。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーの設計・構築・運用をするエンジニアです。
例えば、サーバー設計をメインに担当するサーバーエンジニアとネットワーク設計をメインに担当するネットワークエンジニアなどに分かれています。
カスタマーエンジニアもインフラエンジニアと類似した業務を担当するため、知識や経験を活かせます。
サーバーエンジニアかサーバーエンジニアのどちらのキャリアパスが良いかは自身の培ってきた経験に合わせて選択すると良いでしょう。
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まとめ
今回は、カスタマーエンジニアの年収や必要なスキル、キャリアパスなどを紹介しました。
カスタマーエンジニアは、システムの安定稼働に欠かせない保守・点検を担当するエンジニアです。
年収は他のITエンジニアと比較すると平均的です。
そのため、カスタマーエンジニアの業務経験を活かし、セールスエンジニアやインフラエンジニアにキャリアアップをして、年収アップを狙うのもおすすめです。
キャリアップを目指すために、さまざまな経験を積めるフリーランスになるのも良いでしょう。
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記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。