セキュリティエンジニアになるには?業務内容やスキル、資格を紹介
セキュリティエンジニアは、情報セキュリティに特化したエンジニアです。
セキュリティエンジニアは、セキュリティに配慮したシステムの設計や構築、運用などを行っているため、セキュリティエンジニアに求められる知識とスキルは幅広いです。
今回はセキュリティエンジニアの仕事内容や求められる知識・スキル、年収、取得しておくべき資格などを紹介します。
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【わかりやすく解説】セキュリティエンジニアとは?
セキュリティエンジニアとは、企業のサーバーやネットワーク、情報システムをサイバー攻撃といった脅威から守る専門家です。
具体的には、セキュリティ対策を前提にシステムの企画や設計から、実装、テスト、そして運用や保守までを担当します。
不正アクセスやウイルス感染、情報漏洩といったインシデントを未然に防ぎ、万が一発生した際には迅速な対応と原因究明を行います。
セキュリティエンジニアはデジタル社会において企業の信頼と資産を守る、非常に重要な役割を担うエンジニアといえるでしょう。
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セキュリティエンジニアになるには?未経験から目指すロードマップ
広範囲な知識が求められるセキュリティエンジニアになるためには、具体的にどのような知識や経験が必要なのでしょうか。
セキュリティ関連の法律を理解する
企業は、セキュリティに関する法律に則ったセキュリティ対策をする必要があります。
そのため、セキュリティエンジニアは、セキュリティ関連の法律について理解していることが求められます。
代表的なセキュリティ関連の法律を紹介していきます。
サイバーセキュリティ基本法
サイバーセキュリティ基本法とは、サイバーセキュリティへの対策を効率的に推進するため、基本理念や国の責務に加えてサイバーセキュリティ戦略策定等の施策の基本となる事項等を規定したものです。
※参考:総務省「国民のための情報セキュリティサイト サイバーセキュリティ基本法」
電気通信事業法
電気通信事業法とは、利用者のニーズに対応した良質な電気通信サービスの実現と電気通信を通じた豊かで快適な生活の実現と経済の活性化を図るために制定された法律です。
電子署名等に関わる地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律
電子署名等に関わる地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律とは、行政手続オンライン化関係三法のうちの一つであり、行政手続のオンライン化のために、第三者による情報の改ざんの防止や通信相手の確認をする個人認証サービスを全国の人に提供する制度について規定したものです。
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律とは、利用者の同意を得ずに広告宣伝等を目的とする電子メールを送信する際の規定を定めた法律のことです。
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律によってオプトイン方式が導入されたことで、取引関係のある者以外については、あらかじめ電子メールの送信に同意した相手に対してのみ、広告や宣伝又は勧誘等を目的とする電子メールの送信ができるようになりました。
なお、受信拒否の通知を受けた場合は、相手が同意している場合であっても以後の送信は禁止されています。
※参考:総務省「特定電子メールの 送信の適正化等に関する法律のポイント」
有線電気通信法
有線電気通信法とは、有線電気通信設備の設置及び使用について定めた法律です。
有線電気通信設備を設置する際の規律や、有線電気通信の秘密の保護、有線電気通信の秘密を侵した者と有線電気通信を妨害する行為をした者に対する罰則等の規定をしています。
刑法
刑法とは、刑罰と犯罪行為について規定した法律です。
刑法典と呼ばれることもあります。
著作権法
著作権法とは、著作者の利益を守るために著作物の権利について細かく定めた法律です。
例えば、著作物を利用する場合、事前に著作権を持つ著作者から許可を得る必要があります。
電子署名及び認証業務に関する法律
電子署名及び認証業務に関する法律とは、電子取引をはじめとするネットワークを利用した社会経済活動の円滑化を目的とした法律のことです。
※参考:総務省「電子署名及び認証業務に関する法律の施行(電子署名法)」
電波法
電波法とは、携帯電話やパソコン、無線機等で使用している電波の公平かつ能率的な利用を確保するための法律です。
無線局の開局等の取り決めや秘密保護などについて、規定しています。
不正アクセス行為の禁止等に関する法律
不正アクセス行為の禁止等に関する法律は、不正アクセス行為やサイバー攻撃をしてセキュリティを突破し、コンピューター内の情報を不正に取得するなどの犯罪行為の防止を目的とした法律です。
暗号・認証に関する知識を習得する
安全な情報通信を行うためには、暗号や認証に関して理解しておく必要があります。
対称暗号や公開鍵暗号、デジタル署名、PKI、PGP、SSL/TLSなどの暗号技術の基礎やセキュリティプロトコルへの応用、認証技術、Webアプリケーションへ攻撃する手法・対策などについて学んでおくと良いでしょう。
C言語やC++言語の実装スキルを習得する
セキュリティ対策をしたシステムを構築していくためには、セキュアプログラミングの知識が必要になります。
そのため、C/C++言語を使った基本的な実装スキルは身に付けておくと良いでしょう。
また、対称鍵暗号や公開鍵暗号、認証・鍵交換、ネットワーク、公開鍵基盤などの公開鍵アルゴリズムの実装に関しても学んでおくことをおすすめします。
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セキュリティエンジニアの仕事内容
セキュリティエンジニアの仕事内容は幅広く、セキュリティの最新情報に精通していることも求められます。
そのため、セキュリティに関する知識や情報をチェックする習慣を身に付けておくと良いでしょう。
以下では、セキュリティエンジニアの仕事内容について紹介します。
セキュリティシステムの企画・提案
クライアントの要望のヒアリングや分析、必要なセキュリティシステムの提案などを行います。
企画や提案ができるセキュリティエンジニアは、セキュリティコンサルタントとも呼ばれています。
必要となる知識や経験の難易度が上がるため、セキュリティコンサルタントになれれば高額な報酬を得ることもできます。
企画や提案をするためには、各部門の組織体制や技術面におけるセキュリティの弱点や課題を把握する必要があります。
そのため、各部門と連携し、クライアントの既存システムの状況や運用形態を鑑みて、どのようなセキュリティシステムが必要かを把握しなければいけません。
システムの設計
セキュリティエンジニアは、サイバー攻撃などを考慮したシステムの設計も行います。
既存システムの設計方法を把握した上で、さらにセキュリティリスクを洗い出し、セキュリティシステムへ反映する必要があるため、多くの知識が必要になります。
セキュリティシステムの実装
セキュリティを考慮したシステムの実装を行います。
実装する際には、ネットワーク機器の設定やプログラミング知識など、設計と同様に広範な知識とスキルが求められます。
また、セキュアなプログラミングをするための知識やスキルとセキュリティアーキテクチャなどに関する専門的な知識も求められることがあります。
セキュリティシステムのテスト
システムのセキュリティの脆弱性を発見するためのテストを行い、脆弱性に対する対策を行うこともセキュリティエンジニアの仕事です。
潜在的なセキュリティの脆弱性を発見するために、擬似攻撃を行ったり、ソースコードのチェックをしたりして、念入りにセキュリティ検査を行う必要があります。
セキュリティシステムの運用・保守
セキュリティシステムを最新にするため、常にアップデートを行い、不具合がないかをチェックします。
この業務はエンジニア経験が浅い人でも、比較的行いやすいといわれています。
運用・保守担当から始めてセキュリティの知識や経験を身に付けると、企画や設計などの上流工程の業務に幅を広げていくことができます。

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セキュリティエンジニアに向いている人の特徴
セキュリティエンジニアには、強い責任感と知的好奇心、そして継続的な学習意欲を持つ人が向いているでしょう。
セキュリティエンジニアの業務では企業の機密情報や個人情報といった重要な資産を守る役割を担うため、何事も最後までやり遂げる責任感が必要です。
また、サイバー攻撃の手法は日々巧妙化しているため、新しい技術や脅威の動向に対して常に注意を払い、学び続ける姿勢が求められます。
その他にもインシデント発生時には、限られた情報から原因を特定し、論理的に解決策を導き出す力も必要となります。
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セキュリティエンジニアの将来性は?今後なくなることはある?
セキュリティエンジニアの将来性は高く、今後も需要が高い職種であると考えられます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やクラウドサービスの普及により、企業が守るべきデジタル資産は増加の一途をたどっているためです。
一方で前述の通り、サイバー攻撃は年々巧妙化しており、企業を脅かす大きなリスクとなっています。
このような背景から、あらゆる業界でセキュリティ対策の重要性が増しており、専門的な知識を持つセキュリティエンジニアの必要性が高まっていくと考えられるでしょう。
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セキュリティエンジニアの年収
転職サービス「doda」の2024年の調査によると、セキュリティエンジニアの平均年収は477万円でした。
技術系(IT/通信)全体の平均年収が462万円であることと比較すると、平均より少し高めの水準といえるでしょう。
なお、国内でセキュリティエンジニアとして1000万円以上の年収を得たい場合、下流工程を担当するセキュリティエンジニアではなく、難易度の高い上流工程を担当するセキュリティコンサルタントへキャリアアップする必要があると一般的にはいわれています。
※参考:転職サービス「doda」データベス/セキュリティエンジニア
| 関連記事:IT企業の年収を職種別に紹介!年収が低い理由や上げる方法も詳しく解説 |
セキュリティエンジニアを目指す人におすすめの資格5選(2025年10月時点情報)
シスコ技術者認定
シスコ技術者認定は、シスコシステムズ製品に関するベンダー資格です。
資格のレベルはエントリー(CCT)、アソシエイト(CCNA)、プロフェッショナル(CCNP)、エキスパート(CCIE、CCDE)などで構成されています。
ネットワーク構築の際にシスコ製の製品が扱われることが多いため、シスコ製品についての知識とネットワークに関するスキルを習得するのにおすすめです。
CompTIA Security+
CompTIA Security+は、セキュリティに特化した国際的なベンダーニュートラルの認定資格です。
エントリーレベルの試験ですが、セキュリティに関する知識を網羅的に問われます。
CompTIA Security+に合格するためには900点中750点以上の点数が必要であり、CompTIA Security+に合格した場合は、セキュリティ関連業務において、2年程度の実務経験スキルがあると評価してもらえることが多いです。
※参考:CompTIA「CompTIA Security+ページ」
情報処理安全確保支援試験
情報処理安全確保支援士試験は、サイバーセキュリティの分野の中でも難易度の高い国家資格です。
情報セキュリティに関する高度な知識や技能が問われ、合格すると国家資格「情報処理安全確保支援士」に登録する資格を得られます。
資格の取得は、セキュリティに関する専門的な能力を客観的に証明することにつながり、キャリアアップや転職において大きなアピールポイントとなります。
※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理安全確保支援試験
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、組織の情報セキュリティの安全性を確保し、管理および改善するための基本的な知識とスキルを問う国家資格です。
ウイルス攻撃による対策などの技術的な側面だけでなく、情報セキュリティポリシーの策定やリスクアセスメント、従業員教育といったマネジメントの観点から情報資産を守る方法を学びます。
技術者としてだけでなく、組織全体のセキュリティを考える視点を養えるため、将来的にリーダーやマネージャーを目指す方にもおすすめの資格です。
※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 情報セキュリティマネジメント試験
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートする人向けの国家資格で、ITエンジニアの登竜門とも言われています。
セキュリティは、ネットワークやデータベース、プログラミングといったIT全般の幅広い知識の上に成り立つ分野です。
この試験を通してITの基礎知識を体系的に学ぶことで、セキュリティ技術をより深く理解するための土台を築くことができます。
エンジニア未経験からセキュリティ分野を目指す方にとって、はじめの一歩としておすすめの資格です。
※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 基本情報技術者試験
| 【関連記事】 ・情報セキュリティ関連の資格を取るメリットや取っておきたい資格5選 ・クラウドセキュリティに必要な資格とは?セキュリティの重要性も解説 |
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セキュリティエンジニアがきつい、やめとけと言われる理由とは
サイバーセキュリティに関して高い専門性を持つセキュリティエンジニアですが、「きつい」「やめとけ」といった声が聞かれることもあります。
ここではセキュリティエンジニアがきつい、やめとけと言われる理由について解説します。
責任が重い
セキュリティエンジニアは、企業の機密情報や顧客情報といった重要な資産を守るという重い責任を担います。
そのため、自身の設計ミスや判断の遅れが、大規模な情報漏洩やシステム停止といった重大なインシデントに直結する可能性もゼロではありません。
企業の信頼や存続に関わることもあるため、常に高い緊張感とプレッシャーの中で業務を遂行する必要があり、この点を精神的にきついと感じる人もいるでしょう。
深夜作業が必要な可能性もある
サイバー攻撃は年中24時間いつ発生するかわかりません。
そのため、ウイルス感染や不正アクセスのようなインシデントが発生すれば、深夜や休日であっても緊急の対応を求められる可能性があります。
また、システムの脆弱性対策やメンテナンス作業なども、サービスへの影響を最小限に抑えるために、利用者が少ない夜間や休日に行われることが多く、対応時間が不規則になることがあるでしょう。
技術の変化が速い
IT業界全体にいえることですが、特にセキュリティ分野の技術革新やトレンドの変化は速いです。
サイバー攻撃の手口は日々巧妙化しており、新たな脆弱性も次々と発見されています。
そのため、常に最新の脅威やセキュリティ対策に関する情報を収集し、学習を続けなければ知識がすぐに古くなってしまいます。
この絶え間ない学習へのプレッシャーや、プライベートな時間を割いて勉強し続けることに負担を感じる人も少なくありません。
臨機応変な対応が求められる
セキュリティインシデントの対応において、必ずしもマニュアル通りに進むとは限りません。
そのため、イレギュラーな事態には臨機応変な対応が求められ、その点がきついと感じるケースがあります。
未知の攻撃や予期せぬトラブルに直面することも多く、限られた情報の中で冷静に状況を分析し、最善策を迅速に判断し、実行する能力が求められます。
前例のない問題に対して、自身の知識と経験を最大限に活用して解決策を導き出す必要があるため、高いストレス耐性と問題解決能力が必要でしょう。
セキュリティエンジニアはやりがいがあると言われる理由
責任が重く大変な面もありますが、セキュリティエンジニアにはそれを上回る「やりがい」があります。
ここではセキュリティエンジニアが、やりがいがあると言われる理由を紹介します。
セキュリティに関する専門知識を活かしながら、サイバー攻撃に対応ができる
セキュリティエンジニアが、やりがいがあると言われる理由として、自らのセキュリティに関する専門知識やスキルを駆使して、会社を脅威から守ることができる点が挙げられます。
日々進化するサイバー攻撃に対し、対策を講じてインシデントを未然に防いだり、発生した問題を解決に導いたりするプロセスにやりがいを感じる人も少なくありません。
攻撃の痕跡をたどり、原因を突き止めて解決した時には、大きな達成感ややりがいを感じられるでしょう。
社会的意義を感じることができる
セキュリティエンジニアの仕事は、企業の情報資産を守るだけでなく、その先の顧客や社会全体を守ることにもつながっています。
特に社会インフラや多くの人々が利用するサービスをサイバー攻撃から守る業務は、社会の安全を支えているという強い使命感を感じさせてくれます。
自分の仕事が多くの人々の役に立っているという実感は、日々の業務に取り組む上での大きなモチベーションとなるでしょう。
まとめ

セキュリティエンジニアの仕事内容や、求められる知識・スキルを紹介してきました。
セキュリティエンジニアは多くのスキルが必要になるため、知識や技術、スキル習得に向けた時間の確保が必要です。
また、セキュリティエンジニアからセキュリティコンサルタントなどにステップアップを考えているのであれば、早い段階から、企業から何を求められているのかを把握して準備をしておくと良いでしょう。
なお、セキュリティエンジニアとして幅広い案件に携わり、エンジニアとしての市場価値を上げたい場合は、フリーランスのエンジニアとしてはたらくという方法もあります。
フリーランスIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」では、セキュリティエンジニア向けの案件を豊富に扱っています。
近年、サイバー攻撃リスクや個人情報漏洩リスクなど、さまざまセキュリティリスクへの対策を進める企業は非常に多く、セキュリティエンジニアの需要は非常に高まっています。
フリーランスのセキュリティエンジニア向けの案件も増加傾向にあり、フリーランスとして活動することで、セキュリティエンジニアとしてより専門性を高めることも可能です。
また、当サービスは、案件の紹介だけではなく、契約内容の調整や契約延長の代理交渉なども行っているため、効率的に希望する案件を獲得する可能性を高めることができます。
サービス利用は無料のため、登録して案件探しにお役立てください。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。



