エンジニアが副業するメリット・デメリット、注意点などを解説
働き方改革の一環で、副業を許可する会社が増加したため、近年は副業を始めるエンジニアが増えています。
しかし、いざ副業を始めようと思っても、具体的に何をすれば良いのか分からない人が多いでしょう。
具体的なイメージを持てていない人が多いようです。
今回はそのような人に向けて、副業の始め方やメリットとデメリット、注意点などについて解説します。
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エンジニアが副業をするメリット
エンジニアの副業については、多くのメリットが考えられます。
主に以下の3点を紹介します。
収入を増やすことができる
副業をすることで、収入を増やすことができます。
また、エンジニアとしてプログラミングスキルなどを活かした副業は、接客などのアルバイトと比較して時給や人月単価が高い傾向にあり、効率的に収入を増やすことを期待できるでしょう。
エンジニアが持っているスキルは専門性が高いケースが一般的です。
その仕事ができる人の希少性が高いため、その分報酬は高くなります。
副業でも、10万円や20万円程度の報酬を得られる可能性があります。
リモートでの作業が可能である
近年はリモート作業が可能な副業が増えています。
エンジニアの仕事は、PCとインターネット環境があれば遂行できるものが多く、クライアントから作業場所の指定が無ければ、場所を選ばず副業ができるというメリットがあります。
もちろん、全ての案件がリモートに対応しているわけではありませんが、他の職種と比較すると、エンジニアはリモートに対応している案件が多くあります。
そのため、時間が許せば、休日のみならず、平日の本業を終えたあとにも副業に時間をあてられるでしょう。
( 関連記事:リモート可能な副業8選!副業を成功させるポイントや気を付けるべき点 )
( 関連記事:IT系の副業・在宅勤務に向いている職種はエンジニア?必要なスキルや案件獲得方法 )
新しい人脈やスキルを得られる
副業により新しい人脈やスキルを得られる可能性があります。
本業だけの場合と比較すると、副業を行うことで自分を成長させられる機会が増えるというメリットがあります。
本業で携わならかった領域の案件を副業で請ければ、これまで出会うことのなかった人脈を作れるでしょう。
本業と並行して副業をすることで、副業で得た知識を本業で活かすことができ、結果的にスキルアップや昇給、市場価値を高めることにも繋がる可能性があります。
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エンジニアが副業をするデメリット、懸念点、注意点
反面、デメリットや懸念点、注意点もあります。
時間的な拘束が増える
副業をすることは時間的な拘束が増えてしまうデメリットがあります。
本業以外にも仕事をするので、仕事に割かなければならない時間が増えます。
人によっては「拘束時間が増えても問題ない」と考えるかもしれませんが、無理をすると副業にも本業にも影響が出る可能性があります。
拘束時間が増えて体力的に無理を強いる可能性がある場合は、副業をすることがデメリットにもなりかねないため、本業と副業のバランスを考えて取り組みましょう。
また、副業の働き方として、土日に案件を受けたいと思っている人も多いかもしれませんが、多くの企業ではまだ平日に働くという風潮が強く、土日だけで稼働できる案件は多いとは言えないのが現状です。
こちらも併せて認識しておきましょう。
確定申告手続きと税金について
人それぞれの状況にもよりますが、副業で収入を得る場合は確定申告をする必要があります。
確定申告にはいくつかの書類が必要です。
副業をしていない会社員の場合は、会社にて年末調整があるため、その手続きを行なえば自分で確定申告の対応はする必要がありません。
しかし、副業などで収入が発生する場合は、別途自身で確定申告を行う必要があります。
申告内容や申告方法はそれぞれ異なりますので、自身が確定申告の対象者なのか対象外であるのかを含め、事前に確定申告のルールを確認しておく必要があります。
確定申告を行わなかった場合には、ペナルティが発生する可能性があります。
懲役や罰金などが課される恐れもありますので、確定申告の対象である場合は忘れないように確定申告をしましょう。
併せて、税金の勉強をすることもオススメします。
※国税庁 確定申告が必要な方ページ
本業の勤め先が副業を許可しているかを確認
本業の勤め先で、副業が許可されているかを確認しておきましょう。
もし、許可されていない場合は、副業を控えましょう。
また、副業が許可されている場合でも、申請をするルールが設けられているケースがあります。
この場合は申請しなければトラブルになる可能性があるので、それぞれの勤め先のルールに従い、必ず申請をしましょう。
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エンジニアの副業の実情
実際にエンジニアの副業がどのようになっているのか気になる人も多いことでしょう。
ここでは、エンジニア副業の実情をお伝えします。
副業をやっている/興味がある層は6割程度
副業解禁が本格化してきた流れの中で、副業への意識も高まってきていますが、エンジニアの実態はどのようになっているのか、気になる方も多いことでしょう。
当社のグループ会社であるパーソルテクノロジースタッフ社は、エンジニア922名および非エンジニア100名を対象に、副業に関するアンケート調査を行いました。
調査によると、「副業をしている」「副業準備中」「副業していないが興味はある」と回答したエンジニアが、56.3%となりました。
このように、エンジニアの半数以上が副業に対して高い関心を示していることが見て取れます。
副業を視野に入れている人が、マジョリティであるとこの調査から読み取ることができます。
副業にやりがいを求めていない?
同調査の中で、副業をやっている/興味がある人に「副業をしようと思った(興味を持った)理由」を質問しました。
エンジニア、非エンジニアともに「収入を増やしたいから」「将来に不安があるから」「趣味の延長として」という回答が上位を占めています。
しかし、エンジニアと非エンジニアを比較すると、特徴的であったのが「本業と違う世界の楽しさややりがいを感じたいから」という項目では差が表れている点です。
この項目では、エンジニアは非エンジニアよりも8ポイントも低くなっており、あまり副業でのやりがいを重視していないと考えられます。
これは、エンジニアが本業でやりがいを得られていることの裏返しとも考えられるでしょう。
このように、エンジニアの副業の特徴として、非エンジニアと比較して副業にやりがいを求める人が少ない傾向にあります。
副業を行うにあたり収入を増やしたいと考えるエンジニアや、スキルアップのために副業を選択するエンジニアが多いのでしょう。
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技術力を活かした副業に興味が高い
副業の仕事内容には、エンジニアと非エンジニアで大きな差が生まれています。
非エンジニアでは、上位に「ネットオークションやフリマアプリ等の物の売買」「ハンドメイド商品を制作して売る」「代行業(運転、配達等)」など、特別な技術や資格の必要がないものが、上位にランクインする傾向があります。
一方で、エンジニアの場合は、「ウェブコンテンツやアプリの制作・改善・開発」「プロジェクトマネージメント」など本業に関連しており、かつ高い技術力が要求される副業が上位に入っています。
この結果からエンジニア副業の特徴として、本業の技術力が活かせる副業を行う傾向もあると言えるでしょう。
副業でネックになっているポイントは?
副業に関心があったとしても、様々な理由で手をつけられないことがあります。
この調査では、副業に興味があるエンジニアが、副業を始めていない理由についても聞いています。
一位は38%の方が解答した「副業をする時間が取れないから」です。
続いて、「副業が会社で認められていないから」「副業の始め方が分からないから」がランクインしています。
また、4位には「知識や勉強が必要だから」が挙がっており、技術力が必要な副業をしたいものの、時間が不足しているという現状が伺えます。
※出典:パーソルテクノロジースタッフ株式会社「副業に関する調査」(2019年05月28日発表)
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エンジニアの副業案件の例
エンジニアが副業をする場合、さまざまな案件がありますが、代表的な例をいくつか紹介します。
システム開発案件
代表的な案件はシステム開発です。
クライアントからシステムの開発を依頼され、納期までに開発を済ませます。
一定の期間で決められた開発を完了させるというタイプの案件が多く、クライアントと共に仕事の進め方や筋道を立てられれば、その後の開発の進め方は自身で決められるというケースもあります。
納期通りに進めるために、自身で都合を付けながら、作業にあたることができます。
システムの運用、保守
システムの運用や保守の案件もあります。
例えば、定期的にWebサイトの更新をしたり、サーバーにセキュリティパッチを当てたりするものです。
何かの目的に向かって開発するわけではないので、地道な仕事です。
運用保守という特性上、一度受注すると、長期間の稼働となることも多く、安定して収入を増やすことができるでしょう。
その他
その他にも、エンジニアとしてのスキルを活かすのであれば、エンジニア育成スクールの講師、ブログでの情報発信など複数の選択肢があります。
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エンジニアが副業を始める方法
副業を始めるにあたり、案件を獲得する方法をご紹介します。
友人やクライアントからの紹介
友人やクライアントから案件を紹介してもえるというケースがあります。
紹介であれば、すでにスキルや経験などを知っていることも多く、受注につながる可能性が高まります。
「〇〇さんだから任せる」とクライアントに感じてもらえると、スムーズな受注につながるでしょう。
求人からの応募
クラウドソーシングサービスでは、エンジニアの求人が多数あります。
短期間から中長期間まで、さまざまな選択肢から副業案件を探すことができます。
なお、求人に応募する場合、ポートフォリオなど自分の強みを証明するものが必要になることがあります。
文字だけでは伝わりにくいため、副業を開始するにあたり作成しておくと良いでしょう。
エージェントからの紹介
エンジニア向けのエージェントから求人を紹介してもらう方法があります。
フリーランス向けのエージェントなどを利用すれば、副業の案件を獲得可能です。
エージェントを利用する大きなメリットは、自分のスキルにあった案件を探してもらえる点です。
エージェントに登録後、自分のスキルや条件を伝えておくと、それらに合致した案件を紹介してもらえるでしょう。
( 関連記事:副業を考えている人必見!副業エージェントのメリット・デメリットを解説 )
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副業を始める際に行うとよいこと
副業を行う目的や目標を明確にする
副業を積極的かつ継続的に行っていくためには、なぜ副業をするのかなどの目的や副業を行うことで自身が目指すゴールを決めておくことが大切です。
目的やゴール、目標が明確になっていることで、副業に対するモチベーションを保ちやすいです。
それでは、具体的な決め方をご説明します。
目的を整理する
ただ案件をこなすだけでは副業が続きにくく、自身の負担になることや、時間を無駄にしてしまうという結果にもなりかねません。
「スキルアップのため」や「人脈をつくるため」など、自身で目的意識を持っておくことで、自分がやりたいことが明確になり、副業をするモチベーションになります。
何を目標にするか決める
「実績づくり」「人脈づくり」「様々な経験を楽しみたい」など、副業で達成したいことは人によって様々です。
自分なりの目標を掲げることで、達成するために何をするべきか、という手段を考えることに繋がります。
フリーランスを目指すかを検討する
副業を行っていくうちに、副業の仕事内容を本業にしたくなるというケースも珍しくありません。
もし副業で大きな収入を得ることができ、継続的に収入を得られているのであれば独立し、副業の業務を本業に転換させるということも手段です。
フリーランスで仕事をするか副業で仕事をするかには、安定性や仕事の獲得方法などさまざまな違いがあるため、フリーランスを目指すのであれば、相応の道筋を立てて独立向けて動き出すことがおすすめです。
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まとめ
エンジニアリングスキルを活かして副業をするためには、最初に、本業の勤め先で副業が許可されているかどうかを確認しましょう。
問題なく副業ができるのであれば、副業を開始するのもよいでしょう。
友人や現在のクライアントに声をかけてみる、あるいは求人に応募してみて、自身の希望や状況にあった案件を探してみてください。
なお、希望条件に合う案件が複数見つかった場合でも、受注をしすぎないように気をつけましょう。
作業量が膨大になり、時間的な拘束が増えると、本業に影響を及ぼす可能性があります。
始めのうちは、時間もかからず作業内容も簡単なものからスタートするなど、本業とのバランスが取れるような案件を受注しましょう。
より効率的良く案件を見つけたい場合は、当社の提供する「HiPro Tech」に登録し、自身のスキルや経験に合った案件を探してみてください。
フリーランスITエンジニア専門のエージェントサービスで、週1~3日稼働というような副業として参画ができる案件も取り扱っています。
本業とのバランスや時間的な負荷状況を踏まえた適切な案件の紹介が期待できます。
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記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。