2023.06.09更新

ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキング!職種、言語、業界別で解説!

自分の単価が適切なのか、単価を上げるためにはどうしたらよいのか等が、気になる人は多いのではないでしょうか。単価を上げるために、どのようなスキルや経験が必要になるのか、単価が高い人はどのようなスキルを持っているのかなどを、知ることはとても重要です。

本記事では、「HiPro Tech」がまとめた案件の単価ランキングを基に、市場での需要が高く、単価が高いITフリーランスエンジニアの傾向を紹介していきます。このランキングは、2022年1年間に「HiPro Tech」が受領した案件の月額単価平均を算出したものです。

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職種編

~DX化を実行するために、戦略設計や事業・サービス・システム開発ができる人材を求める企業が増加~  

ランキング

職種別の単価ランキングを見ると、「DXコンサルタント」が99.1万円と全職種の中で最も高く、次いで「ITコンサルタント」(95.5万円)となりました。さらに「PM/PMO」(91.3万円)も4位にランクインし、デジタルトランスフォーメーション(以下DX)戦略の推進に関わるポジションで単価が高いことがわかりました。この背景には、2022年以降、事業会社ではDX化を具体的に実行するフェーズに入った一方で、社内にDX関連業務の経験者が不足していることが挙げられます。DX推進は急務のため、外部の専門家を活用しようと考える企業が多く、結果これらの職種で単価が高くなったと考えられます。

3位には、「プロダクトオーナー/プロダクトマネジャー」(92.6万円)がランクイン。市場の変化に合わせて、サービスモデルや事業開発ができる人材を求める企業が増加し、プロダクトやサービスをグロースできる職種の単価が高くなったと推測されます。また、「データサイエンティスト」(5位、90.2万円)や「機械学習・AIエンジニア」(7位、87.5万円)も需要の高さに比例して上位にランクインしています。省人化・効率化を目的に、これらのポジションで人材を活用したいと考える企業は年々増加傾向にありますが、この領域は人材不足が顕著です。そのため、単価を高くしてでも即戦力になるITエンジニアを獲得したいと考える企業が多い状況にあることが伺える結果になりました。

WEB系サービスの開発経験を持つ、「フロントエンド&バックエンドエンジニア(リードエンジニア)」(10位、83.1万円)や「バックエンドエンジニア」(13位、79.9万円)と比較して、「業務系アプリケーションエンジニア」は74.9万で19位となり、業務系などの基幹システムを扱うエンジニアは単価が低い傾向にあることがわかりました。

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言語編

~WEBサービスやモバイルアプリ開発に使用されるモダンな言語の単価が高い結果に~

ランキング

次に、言語別でランキングを見ると、「Ruby」(1位、88.3万円)、「TypeScript」(2位、87.5万円)、「Python」(4位、85.7万円)、「Go言語」(5位、84.2万円)といったモダンな言語が上位にランクインし、これらの言語を扱えるITエンジニアの需要が高いことが伺えます。同様に、モバイルアプリ開発で使用される言語(「Swift」(3位、85.7万円)「Objective-C」(6位、83.5万円)「Kotlin」(7位、81.5万円))もTOP10に入っています。モバイルアプリによるサービス提供が当たり前になってきていることから、モバイルアプリの新規開発や、OSなどのアップロードに伴うアプリ最適化対応などを遂行できるITエンジニアの需要が高まっています。その結果、これらの言語の単価も高くなったと考えられます。

一方で、基幹システム開発など比較的レガシーな環境で使用される言語は、単価が低い傾向にあります。.NET系の「C#.NET」(13位、79.3万円)「ASP.NET」(14位、79.1万)や、Java(12位、79.4万円)、C言語(19位、69.6万円)は、いずれも平均を下回る結果となりました。

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業種編

~ITエンジニアのニーズの高まりに比例してコンサルティング業界・金融業界が上位にランクイン~

ランキング

最後に、業種別で見ると、「コンサルティング業界」が、最も高く91.8万円でした。これは、多くの企業でDX戦略や業務のシステム化における企画の立案を進める人材が必要である一方、全体戦略設計ができる人材が不足していることが要因に挙げられます。こうした人員体制が整っていない企業はコンサルティング企業に上流の戦略設計などを依頼する傾向にあり、その結果「コンサルティング業界」で外部人材の需要が高まり、高単価になったと言えるでしょう。

2位は「金融業界」で91.1万円でした。フィンテックの台頭、金融市場予測への機械学習・AI技術の活用、基幹システムの刷新やセキュリティ強化対応により、高度なIT技術を扱うことができるITエンジニアを求める企業が多く、単価を引き上げたと考えられます。3位の「医療業界」(88.2万円)は、機械学習技術の活用、電子カルテの導入などによって、診断精度の向上や効率化を図る病院や施設が増加傾向にあります。そのため、「AI」や「機械学習」「システム開発」のスキルがあるITエンジニアを活用に注力する動きが加速し、単価も高くなっています。

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解説   

~DX化が事業会社の中で広がり、市場の動きに合わせ事業やサービスを変化させられる人材の需要が拡大~

今回のランキングを見てみると、職種、言語、業種別のすべてにおいて、DX化に関連する業務を行える人材の単価が高いという結果になりました。

事業会社を中心に、事業やサービスの拡大に向けて自社が保有するビックデータを活用する基盤を整えたいと考える企業は増加しています。しかし、社内だけでは知見やリソースが不足しており、専門性が高い外部人材の力を借りて、DX化を推し進める動きが顕著になっています。そのため、DX化に関連する人材の需要は高く、結果的に単価も高い傾向になったと言えるでしょう。

2023年度以降も、DX化の動きはさらに広がることが予想されます。生産性向上に向けた業務効率化、利益拡大のためのコスト削減といった、現状改善を目的としたDX化が中小企業や地方企業にも広がることが想定されます。加えて今後は、IT技術をビジネスに転用する動きも加速すると考えられます。例えば、ビックデータ解析を行い顧客ニーズに即したサービスへリデザインする、現場に導入されたAIとIoTを組み合わせ自動化の技術を開発するなどです。このように市場は変化を続けていきます。そのため、ITエンジニアもこれまで培ってきたスキルを市場の変化に合わせてさらに磨き、アップデートし続けることが市場価値を高めるうえで、重要なカギと言えるでしょう。

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データ算出方法

2022年1月~12月の間に、「HiPro Tech」に登録された案件データをもとに算出

データの利用について

本記事のデータや記事内容は引用・転載していただいて構いません。引用・転載の際は、出所がIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」であることを明記し、Webメディアの場合はhttps://tech.hipro-job.jp/column/7779にリンクを張ってください。

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記事監修

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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