フリーランスエンジニアになると後悔する？実力不足と言われないスキルを紹介

フリーランスエンジニアははたらき方が自由なイメージがあり、高収入を得ている人がいると耳にすることも多いため、憧れている人がいるかもしれません。

しかし、実際にはフリーランスになったことを後悔してしまうという場合もあります。

それでは、なぜフリーランスになって後悔する人がいるのでしょうか。

フリーランスになり後悔する理由としては、さまざまな理由が考えられます。

本記事ではフリーランスのエンジニアになって後悔した理由や事前にどのような対策をすることができるのか紹介します。

フリーランスエンジニアは後悔する？

なぜフリーランスエンジニアになって後悔するのか、理由を紹介します。

スキル不足で案件が受注できない

フリーランスのエンジニアはスキルが不足していると案件を受注することができずに、収入が安定せず、きついと言われることがあります。

周りと差を付ける付加価値がなければ安定して案件を獲得することが難しかったり、希望する案件を獲得できなかったりするのです。

また、自分で営業活動をして案件を受注する必要があり、営業力が低いと案件獲得することが難しくなるケースがあります。

収入が安定しない

フリーランスエンジニアは収入が不安定とも言われることがあります。

自分で営業をして案件を獲得することになり、案件の量や報酬額によって収入が変わります。

多くの案件のある月は高収入になり、逆に案件がない月は収入が0になる可能性があります。

安定的に収入を得られる状態を作っておくことをおすすめします。

関連記事：フリーランスエンジニアの実態は？やめとけと言われる理由や収入、向いている人を解説

社会保険が全額自己負担となる

会社員であれば、健康保険や厚生年金は会社が一部負担してくれますが、フリーランスは全額自己負担になります。

国民年金の支払額は年収による変動はありません。

一方で健康保険は前年の所得額から保険料が算出されるため、年収が高くなると保険料も高くなり、負担が大きくなるケースがあります。

関連記事：フリーランスは雇用保険に加入できる？失業保険の受給はできる？

基本的には福利厚生がない

フリーランスエンジニアには会社員時代のような福利厚生は基本的にありません。

たとえば、会社員であれば会社によっては住宅手当や家賃補助、育児手当などの手当を受けることができるでしょう。

さらに、社員食堂や社員寮といった施設の利用や健康診断を無料で受けられるなどの場合もあるかもしれません。

フリーランスエンジニアになることで、こういった福利厚生は無くなると理解しておきましょう。

仕事とプライベートの区別が難しい

フリーランスエンジニアになると、仕事とプライベートの区別が難しくなる場合があります。

会社員であれば、勤務時間が決まっており、退社をすれば基本的にはプライベートな時間が多いでしょう。

しかし、フリーランスエンジニアの場合、はたらく時間や場所を自分で自由に決めやすくなる一方で、仕事とプライベートの時間の線引きが曖昧になりがちです。

特に、在宅で仕事をする場合、仕事をする部屋とリビングが同じ空間だと仕事が頭から離れず、リラックスできない状態に陥ってしまうこともあるようです。

仕事とプライベートをうまく両立させるためには、「作業時間は午前9時から午後6時まで」と決めるなど自分で明確なルールを設定することが大切でしょう。

クレジットカードやローン審査が難しくなる可能性がある

フリーランスになると会社員と比較して社会的信用が低くなりやすいと言われています。

会社員の場合は、収入の保障があり、月々の給与が安定していて支払い能力が高いとされています。

一方、フリーランスは収入が不安定になりやすく、もしもの保障はないため、支払い能力が低くいと評価されてしまう場合があります。

そのため、クレジットカードの審査や賃貸物件の入居審査、住宅ローンの審査などが、会社員と比較して難しくなる場合があります。

フリーランスエンジニアが増加している

フリーランスエンジニアが増加している点も、後悔につながる理由の一つです。

近年、はたらき方がさまざまな形に広がり、フリーランスという選択肢を選ぶエンジニアが増加していると考えられます。

また、2024年にフリーランス・事業者間取引適正化等法が施行されたことで、フリーランスがより安心してはたらける環境が整いつつあります。

フリーランス人口の増加は、案件の獲得の競争率を高めることにつながり、案件を上手く獲得できずフリーランスになったことを後悔してしまうケースがあるかもしれません。

そのため、フリーランスとして安定したキャリアを築くためには、市場の動向を常に把握し、自身の強みを最大限に活かせる専門性を磨くことが重要でしょう。

関連記事：フリーランスとして働く人が増えすぎている？その理由や会社員と比べた満足度を紹介

実力不足、ミスマッチと言われることがある

フリーランスエンジニアは、実力不足やミスマッチと思われてしまうことがあります。

たとえば、クライアントの期待に応えるスピードで開発を進められなかったり、難易度の高いバグ修正に対応できなかったりすると、「スキルが要件にマッチしていない」と判断されてしまうかもしれません。

会社員であれば、スキルや経験が不足している場合、育成してもらえたり、場合によっては他の業務を任されるなど、組織の中で別の役割を担いながら成長していくことが可能でしょう。

フリーランスは即戦力が前提とされるケースが多いため、クライアントが求めるスキルレベルに達していないと実力不足と評価されてしまう可能性があります

そのため、フリーランスエンジニアとして常に最新の技術や知識を学び続ける姿勢が重要でしょう。

きついと感じる人もいる

フリーランスエンジニアになると、「きつい」と感じてしまう人もいます。

会社員時代には当たり前だった福利厚生や安定した収入、上司や同僚とのコミュニケーションをとおした精神的なサポートがないからです。

一方で、会社員であれば、病気になったときでも有給休暇など福利厚生を利用できたり、業務内容で悩んだときに上司や同僚に相談できたりします。

そのため、万が一に備えて生活資金を貯蓄しておく、フリーランスエージェントを活用する、フリーランスのコミュニティに参加して相談できる仲間を見つけるなどの対策をしておくことをおすすめします。

フリーランスエンジニアになるメリット

これまでフリーランスエンジニアのデメリットを解説してきましたが、フリーランスエンジニアになるメリットも、もちろん存在します。

収入の増加が期待できる

フリーランスエンジニアになれば、収入が増加する可能性があります。

企業ではたらく場合とは異なり、クライアントからの報酬をすべて自分で受け取れるからです。

経費などを差し引いたとしても、会社員と比較をすると、多くのお金が自分の収入として残る傾向にあります。

そのため、同じスキルのエンジニアであれば、会社員よりもフリーランスの方が年収は高くなる傾向にあります。

また、実績を積み重ねることで、高単価の案件も獲得できるようになります

関連記事：フリーランスエンジニアの年収中央値は？単価相場を職種別、案件別に解説

案件を選べる

フリーランスエンジニアになれば、スキルや経験次第では、仕事を選びやすくなります。

事前に交渉を行い、自分が納得できる条件の仕事のみを引き受けられます。

やりたい仕事や得意な仕事のみに取り組むことも可能です。

場合によっては、自分の専門性を活かして単価の高い案件だけを引き受けることもできるでしょう。

はたらく場所・時間を選びやすい

フリーランスエンジニアの案件は、はたらく場所や時間を自分の都合に合わせて自由に選びやすい案件も数多くあります。

たとえば、案件によっては自宅やレンタルオフィスなどではたらくことも可能です。

また、はたらく時間も平日の日中ではなく深夜や朝に調整して仕事をすることもできます。

そのため、プライベートや育児や介護などと仕事のバランスを上手く取りやすくなるでしょう。

経費を計上できる

フリーランスになると、さまざまな支出を経費として計上できるようになります。

確定申告の際に経費を計上しておくことで節税につながるのです。

事業に関連がある場合は、経費として認められる可能性があります。

関連記事：【重要】フリーランスが経費にできるものとできないものの考え方！経費について詳しく解説

人間関係のストレスが少なくなる可能性がある

フリーランスエンジニアになると、基本的に自分一人ではたらくことになるため、人間関係に悩まされる機会も少なくなるでしょう。

これまで人間関係でストレスを感じてきた人であれば、フリーランスになることで、ストレスが軽減する可能性があります。

フリーランスエンジニアに向いている人の特徴

フリーランスエンジニアとして成功するためには、特定のスキルや資質が求められます。

ここでは、フリーランスエンジニアに向いている人の主な特徴を5つ紹介します。

時間やスケジュール、お金などの管理が正確にできる

フリーランスエンジニアは、会社員のように上司やチームメンバーに管理されることがありません。

たとえば、自分で案件のスケジュールを組み、確定申告などの事務作業などを行ないます。

これらの管理がおろそかになると、納期の遅延などによりクライアントからの信頼を失う原因となります。

最悪の場合、案件が途中で打ち切られるリスクもあります。

対策として、複数の案件を同時に進める場合、それぞれのタスクを細かく分解し、どのタスクをいつまでに終わらせるのかを計画する必要があるでしょう。

また、日々の経費をこまめに記録し、確定申告に向けて準備することも重要です。

フリーランスエンジニアとして安定したキャリアを築くためには、自己管理能力を高めておきましょう。

スキルアップに取り組める

フリーランスエンジニアとして活躍し続けるには、常に新しい知識や技術を主体的に学び続ける必要があります。

たとえば、Web開発の世界では、数年ごとに新しいフレームワークや言語が主流になることがあります。

新しい知識や技術を学ばなければ、最新の案件に対応できなくなり、案件の選択肢が狭まってしまう可能性があります。

常に市場価値の高いエンジニアでいるためには、日々の業務で得られる経験に加え、書籍やオンライン学習、勉強会などを活用して積極的にスキルアップに取り組むことが大切でしょう。

仕事とプライベートをうまく切り替えられる

フリーランスははたらく時間や場所を自由に選べますが、その分、仕事とプライベートの境界線が曖昧になってしまうことがあります。

なぜなら、会社員のように決まった勤務時間がなく、自分の裁量ではたらきやすくなるからです。

この自由度の高さはメリットでもありますが、自己管理ができていないと、際限なく仕事をしてしまったり、逆に仕事に集中できずだらだらと過ごしてしまったりする可能性があります。

在宅ワークの場合は仕事用のスペースを設け、そこ以外では仕事をしないといったルールを設けるなど、仕事とプライベートのメリハリをつけることが求められるでしょう。

積極的に営業ができる

フリーランスとして安定的に収入を得るためには、自分で案件を獲得する能力、つまり営業力が重要です。

フリーランスは自ら案件を探し、クライアントにアピールする必要があります。

どれだけ優れたスキルを持っていても、そのスキルをクライアントに知ってもらえなければ、案件を獲得することはできません。

たとえば、自分のスキルや実績をまとめたポートフォリオを作成したり、SNSやブログで技術的な情報を発信したりすることで、潜在的なクライアントに自分をアピールできます。

また、案件獲得の方法として、エージェントサービスを利用するという手法もあります。

エージェントサービスを利用することで、営業活動にかかる手間を削減したり、自分の希望に合った案件を効率的に見つけたりすることができるでしょう。

たとえば、パーソルキャリアが運営するIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」はその一つです。

臨機応変に対応できる

フリーランスエンジニアは、予期せぬトラブルやクライアントからの急な要望に、臨機応変に対応する力が求められます。

なぜなら、プロジェクトの進行中に仕様変更があったり、技術的な問題が発生したりすることは珍しくないからです。

こういった状況で柔軟に対応できなければ、クライアントから信頼されなくなり、次の案件につながらなくなる可能性があります。

フリーランスエンジニアになる前にしておくべきこと

これからフリーランスエンジニアになる前にしておくと良いことについて説明します。

スキルを高める

フリーランスエンジニアになる前に、しっかりとスキルを高めておきましょう。

独立できるだけのスキルが足りなければ案件の獲得が難しくなるかもしれません。

最低でも会社員として3年程度は実務経験を積んでおくと良いでしょう。

それに加えて資格取得を目指したり、新しいプログラミング言語を習得したりすることをおすすめします。

最先端のスキルを身に付けているならば、高単価の案件を獲得するチャンスもあるでしょう。

たとえば、AIや機械学習などのスキルは価値が高い傾向にあります。

関連記事：エンジニアにおすすめのスキルを一覧で紹介！スキルアップの方法も

資金には余裕を持つ

フリーランスになったばかりの頃は収入が不安定になります。

案件を受注できずに収入が0に近い状態になることもあるかもしれません。

そのため、十分な資金を用意することをおすすめします。

あらかじめ1年や2年分の生活資金を貯めておくと良いでしょう。

そうすれば、万が一病気や怪我ではたらけない期間ができたとしても安心できます。

不測の事態に備えて、できる限り多くの資金を貯めておくと良いでしょう。

クレジットカードの契約を済ませる

フリーランスになると社会的信用力が低下することがあるため、会社を辞める前にクレジットカードの契約を済ませておくと良いでしょう。

会社を辞めた途端にクレジットカードの審査などで落ちやすくなる場合があります。

他にも、賃貸物件の契約も済ませておくと良いです。

フリーランスになってからでは入居審査で苦労するケースがあります。

契約内容によって変わる場合もありますが、会社員時代に契約を済ませておくと、後からフリーランスになったとしても、クレジットカードや住まいなどの契約を維持することが可能です。

確定申告などの手続きについて学ぶ

フリーランスになると自分で会計や税務などの事務処理や手続きをしなければいけません。

まず、フリーランスになるためには開業届を提出する必要があり、さらに青色申告の手続きをするのが一般的です。

加えて、毎年確定申告しなければならず、日々の帳簿付けも自分で行います。

このように本業以外にやるべきことがたくさんあるため、事前に会計や税務等に関する知識を学習しておきましょう。

関連記事：フリーランスエンジニアの確定申告、手続き方法や流れなどを解説

 

フリーランスエンジニアになる前に身に付けると便利なスキル

フリーランスエンジニアになる前に身に付けておきたいスキルを紹介しましょう。

営業力

フリーランスエンジニアには、自分で案件を獲得する営業力が求められます。

営業力とは自分を売り込む能力のことであり、良い条件を引き出すための交渉をする力も含みます。

営業力を身に付けるためには、自己分析をしてポートフォリオを作成することがおすすめです。

客観的に自分のスキルを見直すことで、どんな要素を売り込めばよいのか明らかになります。

また、希望する仕事の種類や報酬を明らかにすることで営業を進めやすくなるでしょう。

他には、営業力に関する書籍を読む、研修・セミナーに参加するといった方法もおすすめです。

営業力とは	自分を売り込む能力
営業力の具体例	・案件を獲得する ・良い条件を引き出す
営業力の身に付け方	・自己分析をしてポートフォリオを作成する ・仕事や報酬の希望を明確にしておく ・営業力に関する書籍を読む ・研修・セミナーに参加する

技術力

フリーランスエンジニアには、当然技術力が要求されます。

多くの案件では即戦力を求めているため、指示をされなくても自分で問題を解決できる能力が重要です。

技術力は、問題を解決するスキルや知識量、応用力と定義できます。

具体的にはプログラミング言語を扱う能力、ハードウェアの知識、ネットワークの知識、AI・機械学習の知識、数学・統計学の知識などがあります。

技術力を身に付けるには、実戦経験を積む、セミナーや勉強会などに参加する、独学するといった方法があります。

技術力とは	問題を解決するスキルや知識量、応用力
技術力の具体例	・プログラミング言語を扱う能力 ・ハードウェアの知識 ・ネットワークの知識 ・AI・機械学習の知識 ・数学・統計学の知識
技術力の身に付け方	・実戦経験を積む ・セミナーや勉強会などに参加する ・独学する

フリーランスのエンジニアとして案件を獲得する方法

フリーランスエンジニアは、案件を獲得できないと収入が不安定になります。

そのため、フリーランスになったことを後悔する人も少なくありません。

事前に技術力や営業力を高めておき、しっかりと資金を用意して準備をしておきましょう。

その上で案件を獲得する方法を工夫することで、フリーランスエンジニアとして満足できるはたらき方を実現しやすくなるでしょう。

案件を獲得したいならば、クラウドソーシングサイトへの登録や自力で営業する、人脈を頼るといった方法があります。

他にもIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」の利用もおすすめです。

当サービスはフリーランスのITエンジニア専門のエージェントで、多くの案件を保有しています。

開発から運用までさまざまな案件が揃っているため、自分のスキルを活かせる案件を見つけられるでしょう。

ぜひ当サービスへの登録を検討してください。

関連記事：フリーランスのエンジニアが案件を獲得する方法とは！？成功する人の特徴なども紹介！