【エンジニア向け】請求書の作成方法を解説!テンプレートの種類や記載例、メリット 、注意点を紹介
会社に所属していたときには、経理部に依頼するだけでよかった対応を、フリーランスでは自分で行う必要があります。
今回は、そうした書類の中でも特に使用する機会の多い請求書作成に関して詳しく紹介します。
これから独立してフリーランスになろうとしている人は必見です。
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エンジニアの請求書が必要な場面や記載する項目
そもそも、フリーランスになりたての人の中には、請求書はなんとなく目にしたことがあるものの、どのような項目を記載するのかよく分からないという人も多いかもしれません。
請求書は、金銭を確実に受け取るために一つ一つの取引を証明するという役割があります。
ここでは、フリーランスエンジニアの請求書に具体的にどのような項目を入れ込む必要があるのかを紹介します。
請求書が必要となる場面
請求書が必要な場面は、「自分が請求をする側」のときと「自分が請求される側」のときです。
請求書は、請求をする側が確実にお金を確保するためのものというようなイメージが強いかもしれませんが、請求される側にとっても請求書は必要です。
請求をする側の場合
フリーランスとして企業と業務委託契約を結んだ場合、その企業に対して労働の対価を請求する必要が出てきます。
この請求を行うためには、請求書が必要となります。
また、請求書があることによって、仕事の依頼に対していくら支払われるかということが明確になるため、円滑な税務処理にも役立ちます。
請求をされる側の場合
フリーランスとして仕事をする場合であっても、他のエンジニアに自分の苦手分野を発注したり、デザイン部分をデザイナーに発注したりということはありえます。
フリーランスとして請け負う仕事の規模が大きくなればなるほど、請け負った仕事の一部を他人に依頼するというケースも起こり得ます。
こうした場合、請求書を発注先に用意してもらうことが必要です。
支払う金額が決まっているのに、請求書を待つのは面倒であると思うかもしれませんが、請求書を提出してもらうことは税務上非常に大切です。
請求書という証拠がない状態での支払いは、架空の経費計上と見なされてしまう可能性があります。
この場合、税務署から追徴課税を請求される可能性があるため、請求書は確実に提出してもらい保管しておくのがよいでしょう。
請求書に必要な記載項目
請求書の書式は、特に決まりはなく、請求する側が自由に設定することができます。
ただし、国税庁のホームページ(※1)では、以下の6項目を推奨記載項目としているため、基本的にはその5点を抑えた請求書を作成するのが賢明です。
※1参考:国税庁ホームページ
書類作成者の氏名または名称
誰が請求をしているのかという点を明確にするために、書類作成者の氏名や名称は必須です。
必ず自分の氏名や屋号、住民票表記の住所を記載しましょう。
また、入金のための口座情報なども記入しておく必要があります。
取引年月日
取引年月日は、企業とやり取りをするのか、もしくはフリーランス同士でやり取りをするのかによって、少し考え方が異なります。
企業は四半期決算をする必要があったり、月別で利益額を追っていたりするため、請求がどの月に入るかという点は極めて重要です。
その際、企業相手に請求書を発行する際には、請求書作成日を記載するのが一般的です。
しかし、相手企業の会計処理における締め日を記載する場合もあります。
そのため、企業に請求書を提出する場合には、取引年月日は、企業へ確認するのとよいでしょう。
一方で、フリーランス同士の請求のやりとりであれば、請求書作成日で問題がないケースが多いようです。
フリーランスの会計処理は、基本的には年始の確定申告であるため、細かい日時によって大きな変化は発生しにくいためです。
取引内容
取引内容とは、実際に行った業務に対してどのくらいの金額を請求するかが記載された項目のことです。
それぞれ品目、数量、単価に該当します。
例えば、リンゴを1個100円で5個売ったことについて請求書を作成する場合、品目はリンゴ、数量は5、単価は100になります。
また、品目が複数ある場合には、合計金額も記載しましょう。
エンジニアの場合、個数のある品物を売っているわけではなく、時間を使ってシステム構築などのサービスを提供しているため、書き方としては品目がシステム構築費、数量が1と記載するのが一般的です。
ただし、取引先から詳細の記載を求められている場合には、システム構築に何日かかり、自分の労働単価が時間あたりいくらなのかという詳細に関しても、行を追加して記入しておくのが賢明でしょう。
消費税込みの取引金額
取引金額は、最終的に取引先から支払ってもらう金額のことです。
取引内容に記載してある合計金額に消費税率をかけて算出します。
合計金額だけで十分だと思う人もいるかもしれませんが、実際の支払額に間違いがないようにするためにも、最終的に振り込んでもらう金額を改めて明記しておくことは重要です。
また、この際振込手数料はどちらが支払うのかも併せて明記しておきましょう。
源泉徴収額
特定資格やスキルを持ったエンジニアが、プログラミングやコーディングなどの業務を行う場合、基本的に源泉徴収の対象とはされないため、記載は必要ありません。
しかし、原稿料演説料などが発生した場合は源泉徴収の対象であるので記載が必要です。(※2)
行った業務の内容を十分に調べてから記載しましょう。
※2参考:国税庁ホームページ
書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
書類作成者の氏名や名称を記載するのと同様、書類を受け取って支払いを行う事業者の名称を記載します。
基本的には相手企業の企業名、部署名、担当者名などを記載するのが一般的ですが、企業によっては請求先の部門などが担当者と異なることがあるので、事前に確認をしておくのが賢明です。
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請求書のテンプレートにはどんな種類があるのか
請求書のテンプレートには、以下のような種類が存在します。
基本型
まずは、必要な情報のみをシンプルに盛り込んだ基本型のテンプレートの紹介です。
A4用紙にバランスよくおさまるような縦型の請求書と、一目でパッとわかりやすい横型の請求書の2種類が存在します。
縦型請求書のテンプレート
ダウンロードしたい場合はこちらから⇒縦型請求書のテンプレート
横長請求書のテンプレート
横長請求書には、一目で見やすく、視認性に優れているという特徴があります。
ダウンロードしたい場合はこちらから⇒横型請求書のテンプレート
英語の請求書
ダウンロードしたい場合はこちらから⇒英語の請求書のテンプレート
海外の企業や個人向けに請求書を作成する際には、以下のようなテンプレートを使用すると良いでしょう。
海外と取引をする際には、為替レートなどを考慮して請求金額を決定することが大切です。
ダウンロードしたい場合はこちらから⇒英語の請求書のテンプレート
その他
上記では基本的なテンプレートを紹介しましたが、基本的に請求書は
・請求書作成者の氏名や名称
・取引年月日
・取引内容
・消費税込みの取引金額
・請求先の氏名や名称
が記載されていれば、フォーマット、レイアウトなどは自由です。
色をつけたり、レイアウトをオシャレにしたりして、独自のデザインで作成することも可能です。
場合によっては、請求書のデザイン性が取引先の企業の印象に残るということもありえます。
もちろん請求書のレイアウトにこだわる際には、基本的な項目が漏れていないか、見づらくなっていないか気をつけることが大切です。
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テンプレートを使用するメリット
テンプレートを使用するメリットとしては、時短になる、ミスが減る、初心者でも作成できる、の3点があります。
特に、請求書の作成ややりとりに慣れていないうちは、テンプレートを積極的に活用するのが賢明でしょう。
テンプレートを使った請求書の作成に慣れてきたら、独自のデザインやレイアウトを取り入れてみるのもよいでしょう。
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テンプレートを使用する際の注意点
テンプレートを使用する際の注意点としては、以下の2点です。
案件によっては項目を変えなければならない
テンプレートといっても、万能ではありません。
例えば、普段は取引内容の「品目」が1行のテンプレートを使用していたとしても、取引先から品目の詳細の記載を求められた場合、一つの品目に対して、数行の詳細が記載できるようテンプレートを編集する必要があります。
このように、テンプレートはどの取引先でも100%そのまま活用できるものではないということは認識しておく必要があります。
オリジナルのデザインが作れない
テンプレートを使用している間は、自分の好きな色やデザインを使って請求書を作成するすることは難しいでしょう。
アイコンとなるようなロゴを入れるのことも同様です。
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まとめ
フリーランスとしてはたらくにあたって、請求書の作成や記入する必要のある項目を知っておくことは非常に重要です。
この記事で紹介したテンプレートを参考に、実際に請求書を作ってみると、雰囲気がつかみやすくなるかもしれません。
しかし、請求書の作成よりも大事なことは、請求できるような取引先の確保です。
フリーランスである以上、案件は自ら探して見つけ稼働しなければ、支払いを受けることができないためです。
しかし、独立したてで、どのように案件を獲得すれば良いか不安に感じている人も多いでしょう。
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記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。