【Python】代表的な2種類の資格と取得するメリット、難易度や勉強方法を解説
Pythonは、機械学習・ディープラーニングなどのAI開発においては必須の言語とされています。
近年のAIブームにともなって、非常に 人気な言語です。
特徴としては、シンプルで学びやすい文法と、Windows、Mac、Linux、PlayStationなど多様なハードウェアOSに対応できる利便性の高さがあります。
Pythonのスキルを十分に身につければ、エンジニアとして市場価値の高い人材を目指すことができます。
今回は、そんなPythonに関する資格について紹介していきます。
この記事のサマリーは最後に公開しています。
なお、記載内容は2022年2月時点の情報です。
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Pythonの主な資格は2種類
Pythonの資格は、主に2種類存在します。
Python3エンジニア認定基礎試験と、Python3エンジニア認定データ分析試験です。
ここでは、それぞれの内容や難易度などを紹介します。
Python3エンジニア認定基礎試験
試験概要 Python3エンジニア認定基礎試験は、その名の通りPythonエンジニアとしての基礎力が身についているかどうかを問われる試験です。
Python初心者であっても比較的取り組みやすく、他のプログラミング言語に馴染みのある人であれば、短期間での合格が狙えます。
問題数、出題形式
Python3エンジニア認定基礎試験は、CBT方式(マウス選択問題)での出題です。
PC上での選択問題になるため、比較的取り組みやすいでしょう。
40問出題され、合格のボーダーラインは70%の28問です。
試験時間は60分で、ペース配分としては1問1分30秒で選ばなければなりません。
選択式とはいえ、一問一問を1分程度で決めていくのは苦労することもあるため、しっかりと試験対策をしておくことが必要です。
申し込み方法
申し込みサイトからOdyssey IDを取得し、試験会場を指定すると受験ができます。
試験は、日本各地にあるオデッセイコミュニケーションズテストセンターで受けることができます。
申し込み受付期間 | 随時 |
試験日 | 通年 |
試験会場 | 全国のオデッセイコミュニケーションズ テストセンター |
受験料 | 一般10,000円(税別)、学生5,000円(税別) |
それぞれの章に関して、細かく出題数が決められています。
章 | 出題範囲 | 問題数 |
1章 | 食欲をそそってみようか | 1問 |
2章 | Pythonインタープリタの使い方 | 1問 |
3章 | 気楽な入門編 | 6問 |
4章 | 制御構造ツール | 9問 |
5章 | データ構造 | 7問 |
6章 | モジュール | 2問 |
7章 | 入出力 | 1問 |
8章 | エラーと例外 | 4問 |
9章 | クラス | 2問 |
10章 | 標準ライブラリめぐり | 4問 |
11章 | 標準ライブラリめぐり PartII | 1問 |
12章 | 仮想環境をパッケージ | 1問 |
13章 | 次はなに? | 0問 |
14章 | 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 | 1問 |
難易度
Pythonに関して、基礎的な部分の理解ができていれば、そこまで合格は難しくありません。
プログラミング初心者の場合は、プログラミング基礎から学びつつ、Pythonに関する書籍を読んで内容を理解しておくことがおすすめです。
Progateなどの定額でプログラミングを学べるWebサービスを活用するのもよいでしょう。
正答率70%であるため、10問強は間違えてしまっても合格することが可能です。
公式テキストであるPython3エンジニア認定基礎試験の主教材『Pythonチュートリアル第3版』を確認し、理解が進むレベルなのであれば、決して難しい試験ではないといえるでしょう。
※参考:一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 Python3エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、2020年よりスタートした比較的新しい資格です。
このため、合格率などのデータも少なく、習得しているエンジニアも少ない実情があります。
試験概要 Python3エンジニア認定データ分析試験は、Pythonによるデータ分析に関する理解力を問われます。
Python3エンジニア認定基礎試験では基本的な文法や基礎が問われるのに対して、Python3エンジニア認定データ分析試験では一段階レベルアップした内容が問われます。
データ解析ライブラリのPandasに関する知識についても出題されることがあるのが特徴です。
問題数、出題形式
Python3エンジニア認定データ分析試験も、Python3エンジニア認定基礎試験と同じく形式はCBT方式(マウス選択問題)です。
合計40問出題され、合格のボーダーラインも同じく70%の28問、試験時間も60分です。
申し込み方法
こちらもPython3エンジニア認定基礎試験と同じく申し込みサイトからOdyssey IDを取得し、試験会場を指定すると、受験することができます。
試験は、日本各地にあるオデッセイコミュニケーションズテストセンターで受けることができます。
受験スケジュール、試験会場、受験料 受験スケジュール、試験会場、受験料は以下の通りです。
申し込み受付期間 | 随時 |
試験日 | 通年 |
試験会場 | 全国のオデッセイコミュニケーションズ テストセンター |
受験料 | 一般10,000円(税別)、学生5,000円(税別) |
試験範囲
Python3エンジニア認定データ分析試験の主教材は、『Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書』です。
このため、出題される内容も当該書籍に沿った内容です。
章 | 節 | 問題数 | |
1 | データエンジニアの役割 | 2問 | |
2 | Pythonと環境 | ||
1 | 実行環境構築 | 1問 | |
2 | Pythonの基礎 | 3問 | |
3 | Jupyter Notebook | 1問 | |
3 | 数学の基礎 | ||
1 | 数式を読むための基礎知識 | 1問 | |
2 | 線形代数 | 2問 | |
3 | 基礎解析 | 1問 | |
4 | 確率と統計 | 2問 | |
4 | ライブラリによる分析実践 | ||
1 | NumPy | 6問 | |
2 | pandas | 7問 | |
3 | Matplotlib | 6問 | |
4 | scikit-learn | 8問 | |
5 | 応用: データ収集と加工 | 0 |
難易度
難易度は高くなるため、Python初学者、かつプログラミング初学者の方がいきなり受けるのは賢明ではないでしょう。
Python3エンジニア認定基礎試験と比較すると、確実に難易度は高いといえます。
初学者であればまずは、Python3エンジニア認定基礎試験から受験を開始し、データ分析の学習をしながら勉強を進めていくことをおすすめします。
一方で、試験範囲が開示されており、対象の教材が決まっているかつ、問題も選択式でシンプルなため、Pythonやデータ分析に関して一定の理解のある人が学べば、合格できる可能性は高いです。
※参考:一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 Python3エンジニア認定データ分析試験
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Pythonの資格は価値がある?Python資格を取得するメリット
エンジニアの資格取得は稀に「意味がない」と揶揄されてしまうことがあります。
資格がなくても技術者としての実力があれば、問題なく働けることが多いからだと考えられます 。
しかし、資格取得には多くの意義があり、価値のあるものだ という考え方もあります。
ここでは、Python関連の資格を取得するメリットを紹介します。
スキルアップ・キャリアアップに繋がる
資格を取得するメリットは、やはり自身のスキルアップに繋がることです。
闇雲に勉強するよりも、資格の教材で体系的に勉強する方 が飲み込みも早く、モチベーションにも繋がります。
また、Python初学者・中級者の人が独立を考える場合、資格を保有しているという事実が一定以上の実力があることを示す証拠になるため、案件を獲得する武器の一つにもなります。
努力をアピールできる
スキルを証明するだけではなく、資格取得のために 努力したプロセスをアピールできるのが、資格取得のいいところです。
資格の取得には、試験への合格が必須であるため、根気のいる勉強が必要になります。
それを乗り越えられた 努力の証明にもつながるため、能力面でのアピールだけではなく、努力できる人柄であることもアピールできるでしょう。
自分に自信がつく
資格取得を取るだけでは意味をなさないの かもしれませんが、資格に合格したことで、自分に自信がつくということもありま す。
業務に不安がある人でも、試験の合格で自信がつき、モチベーションがアップするでしょう。
資格の取得は客観的にスキルを証明することにもなります。
自分のスキルに不安を感じている人は、資格を習得することで、自分のスキルに自信を持つのも一つの手です。
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Pythonの資格取得のための勉強方法
Pythonの資格を取得するためにおすすめの勉強方法を説明します。
参考書で勉強する
Pythonの資格取得に向けて、網羅的に勉強したいならば参考書の利用がおすすめです。
参考書は、最初から最後まできちんと学習すると体系的な学びを得られるため、資格取得に向けて効率の良い学習ができます。
ただ、参考書によっては専門用語が書かれているなど、理解しにくい部分があるかもしれません。
このため、参考書を利用する際は、他の勉強方法と併用しても良いでしょう。
例えば、後述する動画での学習方法は近年増えている勉強方法です。
基本的には、参考書を利用した学習を進め、文字だけでは理解しにくい部分について、動画による説明を受けるようにします。
動画で勉強する
充実した説明を受けたいのであれば動画による勉強がおすすめです。
現在は、Pythonの資格取得に役立つ動画が多く公開されています。
これらを活用して学習するようにしてみましょう。
一口に動画と言っても様々です。
プログラミングを専門に扱う企業が公開している動画やスクールが公開している動画などがあります。
これらは無料と有料のものがありますが、比較的内容が充実しているものが多いです。
また、ピンポイントに知りたい内容が決まっているならば、SNSなどで検索してみる手段もあります。
SNSでの情報収集は、個人が発信しているものも多いため、品質の保証はされないものの、特定の単元について掘り下げている動画などがあり、個人目線で発信されているため、悩みを解決しやすくなっています。
自分の欲しい情報に併せて活用すると良いでしょう。
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この記事のまとめ
今回は、Pythonに関する資格を2つ紹介しました。
難易度と出題範囲は大きく異なりますが、問題数・ボーダーライン・試験時間・会場は同じです。
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エンジニアとしてスキルアップをしたい人は、近年需要も多く学びやすいPythonの資格を取得してみるのはいかがでしょうか。
Pythonを使用できるエンジニアを求める企業は、年々増加しており、自身の市場価値を高めることにも繋がります。
資格を取得することによって、これまでの経験を棚卸することや体系的な知識を得ることができ、それらは非常に良い機会になるでしょう。
また、資格を身につけてスキルアップを実現できた場合には、フリーランスのエンジニアとして独立するというのも一つの道です。
フリーランスは、スキルや経験が非常に重視されるため、体系的な知識を得ていることや、資格取得に向けて得たスキルは案件獲得に役立ちます。
実際に、フリーランスエンジニアとして独立したい、取得した資格を活かしてフリーランスとしてスキルアップしたいという人は、ぜひ当社が運営する「HiPro Tech」をご利用ください。
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記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。