【エンジニアリングとは】業界の種類やITエンジニアの職種、ITエンジニアの適性について

近年、社会が変化するスピードはますます早まっており、手に職を付けたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

エンジニアは技術職であり、知識やスキルのアップデートを続ければ、変化の大きい時代にも対応できる職種だと言えるでしょう。

ただし、エンジニアにもさまざまな種類があり、適性などもあります。

そこでこの記事では、エンジニアにはどのような種類があるのか、どのような人がエンジニアとしての適性が高いのかを紹介していきます。

エンジニアリングとは？

昨今よくエンジニアリングという言葉を耳にしますが、そもそもエンジニアリングとはどのような意味なのでしょうか。

エンジニアリングは英語ではengineeringと表記し、工学という意味です。

そのため、electronicと前に付ければ「電子工学」という意味になるように、さまざまな技術職や学問分野が含まれ、日本では意味する範囲が広く、理学分野も含意されることがあります。

さまざまな技術を用いて物やシステムを開発することや、その方法を研究することなどを、総称してエンジニアリングと呼ぶことがあります。

広義な捉えられ方をしますので、この記事では、主に物やシステムを開発することをエンジアリングとし、このようなエンジニアリングに携わる技術者をエンジニアと呼びます。

エンジニアリングの種類

以上のようにエンジニアリングは幅広い意味を含んでいますが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。

ITエンジニアリング

エンジニアリング業界の中でも近年人気が高まっているのが、ITエンジニアリングです。

ITエンジニアリングとは情報技術（Information Technology）に関する工学分野を指します。

具体的な職種は後述しますが、ITエンジニアリングはさまざまなビジネスにおいて重要な役割を果たしています。

例えば、ビッグデータの処理や活用、情報システムの運用、オンラインコミュニケーションツールの開発や運営など、現代のビジネスにおいて必要不可欠な技術となっています。

このように、近年ますます重要性を増してきたこの業界は、慢性的に人手不足の状態であり、売り手市場が続いています。

プラントエンジニアリング

プラントエンジニアリングのプラントとは、工場設備一式を指します。

この中には発電所や石油コンビナートなど大規模な施設はもちろんのこと、食品や科学製品、医薬品の工場なども含まれます。

このようなプラントを支えているのが、プラントエンジニアリングです。

そのため、前述のITエンジニアリングと違い、物を対象にした仕事となり、機械の設計から品質管理、メンテナンスまでさまざまな業務内容が含まれています。

そこに従事するエンジニアの専門分野も機械系から土木系、電気系まで多岐に渡ります。

機械エンジニアリング

機械エンジニアリングとは、工場設備などの機械設備に携わる業界です。

基本的には機械を製作して運用する仕事ですが、宇宙開発や産業ロボット、自動車、家電など、開発する製品はさまざまです。

そのため、同じ機械エンジニアリングといっても、求められる知識や技術などは製品によっても異なり、担当する範囲も異なってきます。

また、業務内容も細分化されており、例えば一口に設計と言っても、構造設計や機構設計、筐体設計、樹脂設計、レイアウト設計などさまざまな専門があります。

そのため、専門分野によって業務内容は大きく異なり、専門性の高い仕事であるといえます。

レコーディングエンジニアリング

レコーディングエンジニアリングとは、楽曲の制作や録音の際、音響機器の調整・録音などを行う技術職のことを言います。

さまざまな音響機器の操作技術や編集に関する知識、専門のDAW用ソフトウェアを使った編集技術などの専門知識が必要となるという点で、技術職と言えます。

一方で、技術職と言っても、単純にテクニカルな面も、知識を持っているだけでは難しく、音楽に対する感性も必要となってきます。

特に資格などは必要ありませんが、専門学校などに通えば必要な知識を学ぶことができます。

また、作曲や演奏の経験者が自分で機材を操作するうちに技術を習得して、エンジニアになるという例もあります。

化学エンジニアリング

化学エンジニアリングとは、化学技術を用いてプラントの設計や運営を支え、新しい素材やエネルギー分野の研究開発をする業界です。

石油や鉱物などのプラント施設を管理運営するプラントエンジニアリングの一種でもありますが、新素材やエネルギーを開発する研究開発職も含まれます。

そのため、化学エンジニアリングを必要とする業界は多岐に渡り、機械エンジニアリングという印象の強い輸送機器や電化製品の開発にも携わることもあります。

電気電子エンジニアリング

電気電子エンジニアリングは、パソコンやスマートフォンなどの電子機器の設計や開発をする技術です。

また、このような代表的な精密機器以外にも、自動車や家電製品、医療機器、工学機器、産業用機械、航空・宇宙機器など、さまざまな分野で用いられている技術です。

そのため、関わる業界は多岐に渡ります。

さらに、その仕事内容もさまざまで、設計の進め方全般を管理するプロダクトマネジメントやCADを使ったアナログ回路設計、制御プログラムを作るデジタル回路設計などがあります。

電気、電子的な知識が必要とされるのはもちろんのこと、仕事によってさまざまなツールや測定器の使用法などの知識も身に付ける必要があるでしょう。

シビルエンジニアリング

シビルエンジニアリングとは、「市民のための工学」という意味の言葉です。

具体的には、道路、鉄道、河川、水道、橋梁、ダムなどといったインフラの開発、設計などに関わる土木工学のことを指し、公共性が高く、人々の生活の基盤となる設備を作る技術です。

基本的にはインフラを整備し、保守することが主な業務ですが、風土や景観にあった街づくりや災害に対する備え、環境保全といったことも含めた開発が求められています。

ITエンジニアリングが注目される5つの理由

エンジニアリングと言っても数多くの種類があり、扱うものや業界によって全く違う意味を指します。

その中でも今一番注目されているのがITエンジニアリングでしょう。

ITエンジニアリングは、様々な背景が複合的に重なったことで、注目が集まるようになりました。

ITエンジニアリングが注目される5つの理由をご紹介します。

IT活用が急速に広まっている

IT技術が進歩している中で、ITを利用したビジネスやサービスは急速に広がっています。

さらに、多くの企業がDX化を推し進めており、システムやネットワークなど、ITに対する高い知見や技術力を持つ人材が求められています。

こういった背景から、ITエンジニアリングに関する需要が高まりを見せています。

業務効率化に役立つ

情報技術を利用するITエンジニアリングでは、これまで時間をかけて行ってきた手作業を、コンピューターで行えるようになります。

例えば、基幹システムの構築で利便性が向上し、今までの作業よりも短時間で業務を終えられる上、人為的なミスを減らせることも多いため、業務効率がアップします。

人件費などのコストも抑えられ、結果として利益の向上を大いに期待することができます。

空間に縛られない

以前は同じ空間にいる人とコミュニケーションを取り、仕事を進めることが主流でした。

しかし、IT技術を活用すれば、インターネットなどを介して、「いつでも、どこでも、誰とでも」コミュニケーションを取ることができます。

時間や場所に囚われる必要がなくなるため、より多くの人との出会いがあり、可能性の幅が広がることでしょう。

最新技術が活発に生まれている

IT技術は日進月歩と言われるほど、常に改善され新しいものが生み出されています。

トレンドはこれから先も変わり続け、ITを使用したビジネスやサービスも、更に広がっていくと考えられています。

ITエンジニアリングの分野では、最新技術が活発に生まれており、将来性が高いことも注目度が高い理由だと言えるでしょう。

常に人材不足である

最近では、業務の効率化など様々なメリットがあるITの導入に対して、どの業界も非常に積極的です。

ITの導入には専門的な技術や知識が必要なことが多々あります。しかし、急速にIT化が進んだ影響で、適切な人材が足りないことが問題視されています。

また、少子高齢化も相まって特に人材不足になりやすく、高い需要があります。

そのため、ITエンジニアリングは、就職や転職など仕事を探す個人の観点からも大きく注目されています。

ITエンジニアリング、エンジニアの種類とは

以上のように、エンジニアリングにはさまざまな仕事や技術が含まれていますが、その中でも近年注目を集めているのがITエンジニアリング業界です。

この業界で技術的な仕事に携わる人を一般的にはITエンジニアと呼び、ITエンジニアにもさまざまな種類があります。

一例ですが、いくつかの職種を紹介します。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアは、webアプリケーションやスマートフォンのアプリケーションを開発します。

アプリケーションエンジニアの主な職種である以下三種類について紹介します。

• バックエンドエンジニア
• フロントエンドエンジニア
• ネイティブアプリ（スマホアプリ）エンジニア

バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアは、PHPやPython、Ruby、Javaなどのプログラミング言語を使い、Webサーバーやデータベース、セキュリティ対策などのシステム構築をします。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、HTML、CSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を使いWebデザインなどのユーザーの目の見える操作部分の構築をします。

Webデザイン、コーディングなどもフロントエンドエンジニアの仕事になります。

このため、Webデザイナーと言われる職種の人も、HTMLやCSSの知見がある人はフロントエンドエンジニアに該当する場合があります。

ネイティブアプリ（スマホアプリ）エンジニア

ネイティブアプリ（スマホアプリ）エンジニアは、スマートフォンのアプリケーションに関連する仕事をします。

アプリケーションの開発を行い、運用面では動作テストや保守、改修などを行います。

Androidのアプリケーション開発にはJava、Kotlinなどのプログラミング言語を使い、iOSのアプリケーション開発にはおいては、Swiftなどのプログラミング言語を使います。

インフラエンジニア

インフラエンジニアとは、言葉の通り基盤を形成するエンジニアです。

パソコンを使ってアプリケーションを作るアプリケーションエンジニアに対して、作成されたアプリケーションの実行環境を整える仕事をします。

つまり、ネットワークの構築やサーバーやミドルウェア、セキュリティの設定、データベースのチューニングなどです。

インフラエンジニアの職種は主に以下三種類に分類されます。

• ネットワークエンジニア
• データベースエンジニア
• セキュリティエンジニア

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、サーバーやコンピューター同士を繋ぐコンピューターネットワークの設計、運用、保全などを専門に行うシステムエンジニアの一種です。

そのため、最初はシステムエンジニアとして働いたのち、ネットワーク業務が専門になっていき、ネットワークエンジニアになるケースもあります。

サーバーやコンピューター間のデータ通信を支える重要な業務で、ルーターやサーバー、メール、ファイヤーウォールなど、データ通信に関するさまざまな知識が必要となる、専門性の高いITエンジニアの一種です。

データベースエンジニア

データベースエンジニアは、データベースの設計、運用、保全などを専門的に行うシステムエンジニアの一種です。

ネットワークエンジニアと同様、システムエンジニアとして働いた後、データベース専門となるケースもあります。

データベースはさまざまな場所で用いられており、例えばECサイト運営時に得た顧客情報など、企業にとって重要な情報を保存するためにデータベースが必要とされるなど、さまざまな業界で必要となる技術者です。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、情報セキュリティを専門とするエンジニアです。

近年、サイバー攻撃のリスクやトラブルを加味して、セキュリティ面に注力する企業が増えてきました。

それに従い、職種化し、人口が増えていったのがセキュリティエンジニアです。

システムの調査・分析などを行い、セキュリティ上の問題が起きないように対策をしていきます。

また、問題が起きないように必要なセキュリティを提案や設計、テストなども行い、問題が発生した場合にはその対処も行います。

サーバーやOS、セキュリティに関する深い知識が必要になります。

ITエンジニアリングとして働くことに適性がある人とは？

このようにITエンジニアと言ってもさまざまな業種がありますが、ITエンジニアにはどのような人が向いているのでしょうか。

また、ITエンジニアとして活躍する人にはどんな特徴があるのでしょう。

IT技術やプログラミングに興味関心がある

これは当たり前のようにも思われますが、技術革新の多いIT業界では、常に最新の情報収集が求められます。

そのため、IT技術やプログミングに興味関心があることが特に重要です。

物事の効率を追求する

IT業界で働く人は、日ごろから自動化や効率化を好んで考えている人が多いと言われます。

できるだけ手間を減らし効率をよくするために、ツールの作成や自動化をするタイプの人は、ITエンジニアに向いていると言えるでしょう。

論理的思考力に長けている

物事を論理的に思考したり、ロジカルに捉える力も重要です。

サービスの設計やプログラミングをする際には、物事を構造的に捉える論理的思考力が必要になるためです。

ITエンジニアリングの社会的な役割

今後、ITエンジニアリングは、さまざまな影響を社会に与えていくと考えられます。

「IoT」や「AI」、「ビックデータ」などは社会に影響を与えるIT技術として注目されています。

IoT

「IoT」とは、「Internet of Things」の頭文字を取っており、物がインターネット経由で通信機能をもち、役割を持っていくことや活用されていくことなどを指します。

例えば、自動運転なども「IoT」に含まれます。

AIや機械学習

「AI」とは、「artificial intelligence」の略です。

日本語では「人工知能」と言います。

1980年代には、データベースに専門知識を共有し、それをストックしたエキスパートシステムができ、多くの企業により取り入れられました。

現代では、「AI」は「機械学習」として、コンピューターに大量のデータを認識させ、分析や予測ができるようになる学習の役割を持った頭脳が期待されています。

ビックデータ

ビッグデータとは、高速で処理することのできるさまざまな種類の大量のデータのことです。

このビックデータを活用して、データの法則性を見つけ出し、売上増加や業務効率化などを図ることができるため、多くの場所で使われています。

このようなIT技術のイノベーションは、ITエンジニアリングの業界で開発が行われているものです。

エンジニアの活躍によって、社会が暮らしやすくなり、豊かになります。

まとめ

この記事ではエンジニアリング業界の種類や職種、その適性などについて紹介しました。

エンジニアリングとは、さまざまな技術を研究して応用する工学のことで、さまざまな職種があります。

多岐に渡る分野があるので、自分の興味のある分野に携わると良いでしょう。

中でも、昨今注目されているのがITエンジニアリングです。

ITエンジニアリングに携わるエンジニアは、多くの業界から求められています。

ITエンジニアの需要は高くなっており、その中でも特に、即戦力になるスキルフルなエンジニアが求められています。

スキルフルなエンジニアはフリーランスとしても活躍することが可能です。

これから独立を考えている人、もしくは現在フリーランスとして活動していて、案件獲得に悩んでいる人は、フリーランスITエンジニア専門エージェントである「HiPro Tech」をご活用ください。

活用することで、案件獲得に向けてさまざまサポートを受けることができ、希望や経験にマッチした案件を獲得できる可能性を上げることできます。

当サービスはリモート勤務ができる案件や週3回からの勤務が可能など、あなたの働き方にあった案件も紹介可能です。

フォロー体制も充実しています。

当サービスについてご興味をお持ちであれば、ぜひご登録ください。