IoTに関連する資格を3つ紹介!試験内容は?必要な知識や注意点も紹介!
最近ではIoTが注目され、さまざまな場面で活用されています。
IoT化によって新しい価値を創出することができ、世の中のいろいろな問題を解決できています。
そんなIoTの仕事に取り組みたいならば、資格を取得することがスキルを客観的に示すことに繋がるため良い方法と言えます。
しかし、IoTに関連する資格はたくさんあるため、どの資格を取得すべきか迷う人は多いでしょう。
本記事ではIoTに関連する3つの資格について、受験する際の注意点も含めて解説します。
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IoTとは?
IoTとは「Internet of Things」を略したものです。
家電などの製品をインターネットに接続することでモノをインターネット化することを指しています。
インターネットに接続することで、これまでにはなかった新しい製品が生み出され、人間の生活に新しい価値をプラスします。
さらに、いろいろな問題を解決できるため、活用の幅も広く期待されているのです。
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IoTの資格の種類
IoTに関連する資格のうち主なものは以下の3つです。(2023年2月時点)
・IoT検定
・エンデベットシステムスペシャリスト試験
それぞれの資格について詳しく解説しましょう。
IoTシステム技術検定
IoTシステム技術検定とはモバイルコンピューティング推進コンソーシアムが主催している試験です。
団体は、IoTの分野で活躍したい技術者にとって、将来的には必須の資格になることを目指しています。
全部で3つのグレードが用意されており、基礎、中級、上級に分かれています。
IoTシステム技術検定の目的はIoTを支える技術要素を検定することです。
IoTの技術力を認定する試験であり、各技術要素についての理解を問う出題がされるのが特徴です。
基礎検定ではIoTに関する基礎知識が認定されます。
中級検定では、実際にIoTのシステム構築に取り組める基礎的な技術が認定されます。
そして、上級検定になると高度なIoTシステムを構築できる実践力が問われます。
基礎検定はIT企業に入社したばかりの社員を想定したものです。
中級検定は中堅社員を対象とし、上級検定はICTの上位技術者を想定した内容になっています。
IoT検定
IoT検定はIoTに関連する法律やビジネスセキュリティ、データ分析等に関するスキルや知識を認定します。
単に技術面を問われるだけではなく、マーケティングやユーザー視点など幅広い内容を含んだ試験です。
さまざまな立場からIoTの企画や開発を進められる知識を認定します。
IoT検定はレベル別に試験を行っており、一般ユーザー向けの試験からプロフェッショナル向けのレベル1試験、レベル2試験、レベル3試験まで4段階に分けられているのが特徴です。
IoT検定はこれからIoTを取り入れたい経営者・管理者やIoTを利用してデータ分析をしたい利用者、エンジニアなどを対象とします。
IoTに関わりのあるすべての人達を対象とした認定試験です。
エンデベットシステムスペシャリスト試験(ES)
エンデベットシステムスペシャリスト試験は、IoTなどの組み込みシステムの開発基盤の構築や設計、製造を担当する人を対象としています。
専門的なサービス構築に従事する人に求められるスキルや知識を認定するのが特徴です。
さまざまなIoT機器が台頭している現代において、適切にハードとソフトを組み合わせてシステムを構築し、需要に応じた機能や性能、品質を実現できるエンジニアを想定しています。
エンデベットシステムスペシャリスト試験を取得することで、IoTを含む組み込みシステムの設計や開発などに主導的に関われるようになるのです。
・IoT検定制度委員会 「IoT検定とは」ページ
・独立行政法人 情報処理機構 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
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IoTに関する3つの資格の試験内容
IoTに関する資格である以下3つの試験内容を説明します。
・IoT検定
・エンデベットシステムスペシャリスト試験(ES)
IoTシステム技術検定
システム技術検定は基礎から中級、上級に分かれています。
それぞれの出題傾向をまとめると以下の通りです。
基礎 | IoTに関する基礎的な知識を問う問題が多い |
---|---|
中級 | IoTシステムを構成する基本技術に関する問題が多い |
上級 | IoTのビジネスモデルの作成やIoTシステム構築のリーダーとしての知識に問う問題が多い |
システム技術検定の基礎検定ではIoTに関する基本事項の理解を確認する問題が多いです。
さまざまな用語に関する知識も出題されます。
IoTだけではなくビッグデータや人工知能に関する基礎知識を問う出題もあるため注意しましょう。
試験方式は4者択一であり、基礎的な概念や用語をしっかり理解しておけば対応できます。
中級検定では実際にIoTシステム構築に取り組むための技術的な出題が多いです。
システムの提案や設計、構築・運用、提案に関連する問題が出題されます。
IoTシステム構成や情報セキュリティ、データ活用、プロトタイピング技術など実践的な専門技術が問われます。
IoTのシステム構成に関する基本的な技術を理解しましょう。
中級検定も4者択一形式のため、専門技術や考え方を理解しておくことが大事です。
上級検定では、IoTビジネスモデルを実際に作成することが求められます。
3時間の論述式試験が出題され、指定された論文構成を満たした論文を執筆しなければいけません。
具体的な顧客を想定して、顧客の課題を考えて、技術的な訴求点やビジネス上の創出価値を示すことが要求されます。
上級は事前に講義を受けた上で試験を受ける流れのため、講義を聞いて内容の理解に努めましょう。
事前に論文のテーマが示されているため、実際に書いてみると良いでしょう。
IoT検定
IoT検定の出題範囲は幅広いです。
主な出題範囲は以下のようになっています。
・産業システムと標準化
・法律
・ネットワーク
・IoTデバイス
・IoTプラットフォーム
・データ分析
・セキュリティ
技術的な分野だけではなく、マネジメントや法律に関する出題もあります。
産業システムに関する知識やIoTに関する標準化の知識まで問われることも特徴です。
基本的には公式テキストと問題集を解くことで対応できると言われているますが、試験レベルによって難易度は異なるためしっかりと対策をして試験に臨むようにしてください。
また、無線LANの周波数やISOの規格など数字を覚えておかないと解けない問題もあるため注意しましょう。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は四肢択一と記述式、論述式の3つで出題されます。
試験は午前のⅠとⅡ、午後のⅠとⅡに分かれています。
午前ⅠとⅡの問題形式は四肢択一、午後Ⅰは記述式、午後Ⅱは論述式です。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の特徴として、IoTを含む組込みシステムの開発に関係する広い知識や技能を有していることが求められます。
試験対策用の参考書・問題集が少ないため、専門分野で類似した問題が出題される他の資格の教材や数学の大学受験用の教材を試験対策のために活用するとよいでしょう。
・IoT検定制度委員会 「IoT検定とは」ページ
・独立行政法人 情報処理機構 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
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IoTに関連する資格試験を受ける上での注意点
IoT関連の資格試験を受ける際に注意しておきたい点について説明します。
参考になる過去問題が少ない
I資格試験の勉強では過去の問題の演習をすることが重要になります。
IoT関連の資格試験の場合は、過去の問題集などが非常に少なく、別の方法で学習を進める必要があります。
例えば、公式ではサンプル問題が公開されています。
また、IoT関連の資格試験について模擬試験が実施されている場合もあります。
サンプル問題や模擬試験を解くことで、問題演習をすれば、試験対策になります。
どうしてもアウトプットの量が不足するため、インプットの質を高めることも大切です。
しっかりとテキストを読み込んで内容を理解しましょう。
基礎レベルの試験であればマークシート方式による出題が多いため、テキストをきちんと読み込むだけでも回答をすることが可能です。
難易度によって勉強方法が異なる
IoTの試験はそれぞれ難易度が大きく異なります。
基礎的な問題しか出ない試験もあれば、論理的思考力を活用する必要のある試験もあるのです。
そのため、それぞれの試験のレベルに合わせた対策を行わなければいけません。
事前に各試験について合格に必要な知識レベルを把握しておきましょう。
例えば、IoTシステム技術検定の基礎試験であれば、IoTについての基礎知識の理解が求められます。
一方、中級試験になれば、IoTシステムの開発に必要な基本技術を取得していることも要求されます。
さらに、上級試験の場合には、IoTビジネスモデル設計の技術やIoT情報セキュリティ対策技術などを習得している必要があります。
難易度の高い試験の場合は独学で対応するのが難しいため、自分の実務経験と照らし合わせて受検を考えるとよいでしょう。
スクールが少ない
IoT関連の試験の対策のためにスクールを利用したいと考えても、他の領域と比較をするとスクールが少ないです。
また、一口にIoTエンジニアといっても、組み込み系なのか、搭載するAI機能なのか、など担当分野によって必要な勉強が異なります。
そのため、スクールで学ぶだけでなく、足りない知識や体系的に理解するためにオンライン動画サービスなどの学習や実務で習得することを視野に入れながら、最後は自分で学習していく必要があるでしょう。
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IoT関連の資格を取得し、十分な経験やスキルを習得することができれば、フリーランスのIoTエンジニアとして活動することも可能です。
本記事で紹介した資格を取得すれば、IoT関連の技術や知識があることをアピールにも繋がります。
実務経験が最も重要ではありますが、資格を取得していることで高度なスキルを保有していることを証明できるため、即戦力として期待されるでしょう。
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記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。