2023.06.20更新

フリーランスエンジニアの確定申告とは?青色申告のメリット・手順を解説!

個人事業主は自分で確定申告をしなくてはなりません。

フリーランスのエンジニアになったけれど確定申告をどうすれば良いのか分からないと疑問に思っている人もいるでしょう。

今回は、フリーランスのエンジニアに必要な確定申告や白色申告と青色申告の違い、青色申告のメリットなどについて解説します。(2023年5月時点情報)

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フリーランスのエンジニアに必要な確定申告とは?

フリーランスのエンジニアなどの個人事業主は、一年間に得た売上から必要経費や控除を差し引いて申告します。

確定申告することで、払い過ぎた(源泉徴収されていた)税金が還付金として戻る貴重な機会です。

フリーランスになったばかりのエンジニアにとっては、初めての経験で不安を感じるかもしれません。

ここから、確定申告について詳しく見ていきましょう。

確定申告が必要な場合

確定申告は必要な場合と必要でない場合があります。

全ての人には「基礎控除」38万円が設定されています。

このため、年間所得が38万円以下であれば、確定申告は必要ありません。

確定申告には「白色申告」と「青色申告」の二種類があります。

両方の違いについて解説していきます。

白色申告

白色申告は青色申告と異なり複雑な帳簿は必要なく、比較的簡単に確定申告ができます。

帳簿付けに不安がある人やフリーランスになりたてのエンジニアの場合、白色申告を行う人がいます。

白色申告は「収支内訳書」に売上金額と諸経費を記入します。

しかし、青色申告のように「赤字の繰越」ができないため、経費が多い場合は損をしてしまう可能性があります。

早めに白色申告から青色申告に変更するのがおすすめです。

※参考:国税庁「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」

青色申告

青色申告は帳簿付けが必要になりますが、簿記方式を「複式簿記」か「簡易簿記」から選べます。

簡易簿記は白色申告のように簡単に帳簿付けができますが、控除額は10万円です。

一方、複式簿記は一つの取引を二つに分解して記載する方法です。

例として、現金で接待交際費を払った場合、「費用の計上」として「接待交際費」が発生し、「資産の減少」として「現金の減少」のように二つに分解して記録していきます。

複式簿記を選択した場合、控除額は55万円です。

さらに、e-Taxの申告で65万円の控除ができます。

参考:国税庁「No.2070 青色申告制度」

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フリーランスエンジニアが青色申告するメリット

フリーランスが青色申告すると節税効果があるなど、さまざまなメリットがあります。

一つずつ詳しく見ていきましょう。

青色申告特別控除が受けられる

青色申告の最大のメリットは「青色申告特別控除」が受けられることです。

複式簿記を選ぶと、55万円の控除となります。

さらにe-Taxでの申告で、10万円の控除が加算され、最大65万円の控除が可能です。

フリーランスになったばかりのエンジニアは、最初は収入がそれほど多くはないことがあります。

参考:国税庁「No.2072 青色申告特別控除」

家族への給与を経費にできる

青色申告では家族を専従者としてみなし、給料を経費にできます。

しかし、専従者で申告するには一定の要件が必要です。

このため、あらかじめ税務署に青色事業専従者給与の金額を届け出ることが必要です。

承認された場合は、全額経費として落とすことが可能です。

ただし、専従者になった場合は控除対象配偶者や扶養親族になることはできません。

国税庁によると、青色事業専従者給与として認められるためには、以下のいずれの要件にも該当することが必要です。

・青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。
・その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。
・その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には事業に従事することができる期間の2分の1を超える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること。

  ※参考:国税庁「No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除」

黒字と相殺できる

その年が赤字であっても翌年以降の3年間に赤字を繰り越して黒字と相殺できます。

駆け出しの頃のフリーランスのエンジニアなどは、収入より経費の方が多く赤字になる場合が多いでしょう。

一年目が赤字の場合はこの制度を利用し、節税効果が期待できます。

青色申告は売上が一千万円を超えてからなど、申請を先延ばしにする人もいますが開業時に青色申告した方が節税効果は高いことは覚えておきましょう。

※参考:国税庁「損益通算及び繰越損失額の控除を行う場合の申告書の記載要領」

30万円以下の物が経費にできる

減価償却費は一括計上ではなく分割して申告するものです。

青色申告には減価償却の特例があります。

30万未満であれば年間合計300万円まで、購入した年度で例えばパソコンやカメラを一括で経費として落とせます。

※参考:国税庁「No.2100 減価償却のあらまし」

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フリーランスエンジニアが青色申告するデメリット

青色申告にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

事前の申請が必要

青色申告は自動的にできるものではありません。

青色申告をするには、開業から2ヵ月以内か、その年の3月15日までに所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出しなくてはなりません。

期間までに提出できなかった場合は、自動的に白色申告になります。

しかし、一度申請をすると翌年からも自動的に適用される仕組みです。

帳簿の作成が手間

青色申告のデメリットは、帳簿の作成が面倒なことです。

簡易簿記にすれば白色申告のように簡単に記帳できますが、青色申告の最大のメリットである65万円控除が受けられなくなります。

複式簿記は簿記の知識が必要ですが、簡単にできる会計ソフトもあるため、控除額を考えると青色申告にした方が良いでしょう。

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青色申告に必要な条件

青色申告するためには事前に税務署へ届け出る必要があります。

ここから、青色申告に必要な条件について見ていきましょう。

開業届と青色申告承認申請書を提出する

青色申告をするには、開業届を提出する必要があります。

開業届とは「個人事業主として開業をしました」と届け出るものです。

開業届には、事業の概要や屋号などを記載する欄があります。

税務署で、「所得税の青色申告承認申請書」と「個人事業の開業・廃業等届出書」をもらうことができます。

フリーランスのエンジニアであれば同時に提出することをおすすめします。

申請書は国税庁のHPでもダウンロードが可能です。

※参考:国税庁「[手続名]事業の開業届出・廃業届出等手続 」
※参考:国税庁「[手続名]所得税の青色申告承認申請手続 」

複式簿記に帳簿を付ける

所得税の青色申告承認申請書はその年の3月15日までか、開業から二ヵ月以内に提出する必要があります。

個人事業の開業届出書は、開業日から一ヵ月以内に提出しなくてはなりません。

確定申告の際、控除を受けたいと考えている場合は、所得税の青色申告承認申請書の「6.その他参考事項」の「(1)簿記方式」で「複式簿記」に必ずチェックを入れておきましょう。

「簡易簿記」を選ぶと「控除額10万円」になってしまいます。

帳簿付けは面倒ですが、月額数千円の会計ソフトを使うと比較的簡単に処理することが可能です。

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青色確定申告の手順

青色確定申告はどのような手順で行えば良いのでしょうか。

ここから必要な手順について解説します。

領収書やレシートの保管・整理

確定申告する場合は領収書やレシートは経費としての証明になり、保管期間も定義されています。

必ずファイルなどに保管しておき、経理作業する場合すぐ取り出せるようにしておきましょう。

帳簿作成

青色申告は帳簿を7年間保存する必要があります。

「帳簿は税務署の調査が入った場合提出する必要があるため、しっかり管理しておきましょう。

※参考:国税庁「記帳や帳簿等保存・青色申告」

青色申告決算書の作成

所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出すると青色申告決算書が送られてきます。

青色申告決算書は帳簿付けの結果を決算書の形式で記入します。

確定申告書の作成

税務署からは個人事業主向けの書類である、確定申告書Bが送られてきます。

青色申告決算書を作成したら、税金を計算する確定申告書Bを作成します。

税務署への申告

確定申告書Bが完成したら税務署に提出しなくてはなりません。

e-Tax利用では、申告書の作成・送信が簡単にできて「65万円の控除」が可能です。

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確定申告

フリーランスのエンジニアになった場合、確定申告が必要です。

確定申告をする際には、以下の3つのポイントを抑えておきましょう。

  • 確定申告には、「白色申告」と「青色申告」がある。
  • 青色申告、白色申告と比較して自分に合った方法を選ぶ。青色申告は、帳簿付けが面倒ではあるものの、最大65万円の控除になる、赤字の繰り越しができるなど、さまざまなメリットがある。
  • 青色申告をする場合、事前に税務署に「個人事業の開業届出書」と「所得税の青色申告承認申請書」を届け出ることが必要。

確定申告などの手間が増えてしまうのがフリーランスエンジニアのよくある悩みです。

フリーランスエンジニアは、開発業務などの本業に集中したいと考えることも多いでしょう。

確定申告以外にも営業などに貴重なリソースを割いてしまうと、スキルアップのための時間がとれなくなったり、開発の経験が積めなかったりする可能性があります。

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記事監修

桐蔭学園小学校・中学校・高校、中央大学卒業後、近藤会計事務所入所。2014年、26歳で税理士登録。2016年、28歳で祖父が開業し、父が承継してきた同事務所を3代目として事業承継。
先代たちが『税理士たるもの納税者のために体を張って頑張りなさい。』という理念の下に約半世紀に渡り事務所を運営。その理念を根幹としつつ、『かゆいところまで手が届く存在に。』『自分にできることは出し惜しみしない。』というエッセンスを加えて税理士業務に日々取り組む。
関わる全ての方々に敬意を持って誠実に対応することを強みとし、クライアントは(JASDAQ)上場企業から中小企業、フリーランス(個人事業主)と多岐に渡る。
事務所URL:http://www.kondo-kaikei.net/

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