2023.08.01更新

クラウドエンジニアにおすすめの資格10選とスキルアップの重要性

ITインフラとしてクラウドを採用する企業が増える中、クラウドの設計や実装ができるクラウドエンジニアのニーズも高まっています。

クラウドエンジニアはコンピュータ上でほとんどの業務が完結するため、客観的に見てどのような業務を行っているのか分かりにくいです。

また、何ができればクラウドエンジニアとしてスキルがあると言えるのかが難しくなっています。

このため、クラウドエンジニアのスキルは分かりにくいと考えられますが、クラウド関連の資格を取得することで客観的なスキルを証明しやすくなります

現在、クラウド関連の資格は増えているため、どの資格を取得すべきか悩む人も多いでしょう。

クラウドエンジニアのスキル向上・証明に役立つ資格について解説します。(2022年1月時点情報)

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クラウドエンジニアのスキルアップの重要性

クラウドエンジニアのスキルアップは、エンジニア個人にとってだけでなく企業にとっても大きな課題です。

働き方改革やDX、コロナ禍などを背景にクラウドサービスの利用が増え、ITインフラをクラウドで構築する企業が増えています。

サービスの増加により設計が複雑化し、エンジニアには高いスキルが求められるようになりました

ITサービスの開発や公開のスケジュールの短期化は、競争力を高めるための重要なポイントです。

セキュリティ対応やコストダウンなど、クラウドエンジニアのスキルが企業に影響を与える分野が増えています。

このようにクラウドサービスの利用が増え、エンジニアには高いスキルが求められています。

対応できる案件を増やすためにも、クラウドエンジニアのスキルアップが重要になります。

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クラウドエンジニアの仕事内容と資格取得のメリット

次に、クラウドエンジニアの仕事内容や、資格取得のメリットについて確認していきましょう。

クラウドエンジニアの仕事内容

クラウドエンジニアの仕事内容は、主に次の3つです。

  • 設計:クラウド上のサーバーやネットワーク、外部サービスとの接続を設計します
  • 構築:仕様書をもとに、実際にシステムを構築します
  • 運用:構築されたシステムの保守を行う他、モニタリングにより環境を最適化します

詳細については、こちらの記事を参考にしてみましょう。

関連記事:クラウドエンジニアになるには?必要なスキルや資格、勉強方法などを紹介

関連記事:AWSエンジニアの求人や報酬、働き方について

資格取得のメリット

クラウドエンジニアが資格を取得することで、次のメリットが得られます。

スキルアップができる

資格学習を通じ、体系的に必要な知識を学べるため、スキルアップになります。

日々の業務だけだとスキルの分野が偏るため、広く学べる資格学習はスキルアップにおすすめです。

実務で役立つ

学んだ知識が実務で役立つ場面が多く、業務の質も上がり職場での評価が高まります。

スキルを証明できる

資格を取得することにより、客観的にスキルを証明することができます

査定や転職時に市場価値を高めることができるため、収入アップにつなげることもできるでしょう。

関連記事:ITエンジニアが資格を取る必要性は?取得しておきたい資格を紹介

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クラウドエンジニアのおすすめ資格

クラウド関連の資格は数多くあるため、自分の伸ばしたいプラットフォームを中心に学習・取得を目指しましょう。

以下、クラウドエンジニアにおすすめの資格について一部抜粋しながら紹介します。

CompTIA Cloud+認定資格

資格概要 クラウドの設計から運用のスキルを証明する国際的な資格
対象 ITネットワークやクラウド環境での業務経験がある人
合格ライン 100~900のスコア形式で750スコア以上

ある程度の業務経験がある人を対象にした資格です。

クラウドの設計・構築の基本知識だけでなく、セキュリティや構築後の管理、トラブルシューティングなど幅広い範囲から出題されます。

難易度はやや高めです。クラウド関連資格の中では、ベンダーに依存しない数少ない資格として人気があります。

※参考:CompTIA (the Computing Technology Industry Association)CompTIA Cloud+認定資格

AWS認定

資格概要 AWSを利用したクラウドの設計から運用のスキルや知識を証明する資格
コース ・基礎コース ・アソシエイト(アーキテクト、運用、デベロッパー) ・プロフェッショナル(アーキテクト、デベロッパー)
対象 ・基礎コース:AWSプラットフォームの基本的な知識を持っている人 ・アソシエイト:1年以上の業務経験がある人 ・プロフェッショナル:2年以上の業務経験がある人

AWS認定は基礎コース、アソシエイト、プロフェッショナルの3つのレベルと、専門知識分野に分かれており、全部で11個の資格(バッジ)が用意されているのが特徴です。

各レベルの受験対象者はあくまで目安であるため、自身のスキルや経験にマッチする資格を受験することがよいでしょう。

AWSは国内での市場シェアも高いため、参考書なども多く、比較的学習しやすいのもメリットです。

資格取得により多くの現場で活躍できるでしょう。

※参考:Amazon Web Services, Inc. AWS認定

Google Cloud認定資格

資格概要 GCPを利用したクラウドシステムのスキル、知識を問う資格
コース ・基礎レベル ・Associate ・Professional ・エキスパート レベル
対象 ・基礎レベル:実務経験がない人 ・Associate:Google Cloud での構築経験が 6ヶ月以上ある人 ・Professional:3年以上の職務経験があり、1年以上のGoogle Cloudの使用経験がある人 ・エキスパートレベル:10年以上の専門的な経験があり、Anthos を使用したエンタープライズ ソリューションの設計経験が 1 年以上ある人

 

Google Cloud認定資格は基礎レベル、アソシエイト、プロフェッショナルと、経験や求められる職務、役割などからレベルが分類されています。

こちらもAWS認定と同様に、各レベルの受験対象者はあくまで目安であるため、自身のスキルや経験にマッチする資格を受験することがよいでしょう。

GCPを利用する企業も多いため、人気の高い資格です。

学習教材も多く、対策を行っているスクールも多いため学習しやすいでしょう。

アソシエイト以上のレベルの資格を持っていれば高く評価されます。

※参考:Google LLC Google Cloud認定資格

Microsoft Azure認定試験

資格概要 Azureを利用したクラウドシステムのスキルや知識を問う資格
対象 Azureを使う初心者の人
合格ライン 1000点満点中の700点以上

資格取得のためには、指定されているいくつかの試験に合格する必要があります。

エンジニアとして目指している方向性に合わせて、科目を選択していくと良いでしょう。

  Azureも国内シェアの高いクラウドサービスのため、資格取得者は多くの現場で高く評価されます。

合格点は1000点満点中の700点以上です。

正解率ではなく、得点(スコア)で合否が決定します。

※参考:Microsoft Microsoft Azure認定試験

シスコ技術者認定(CCNA)

資格概要 ネットワークやセキュリティなど幅広いIT分野の知識が求められる資格
対象 1年以上の実装・管理経験がある人

シスコ認定技術者試験は、2020年に見直しが行われ、以前のクラウドエンジニア向けだった「CCNA Cloud」がCCNAに統合されています。

クラウドだけでなく、ネットワークやセキュリティなど幅広いIT分野の知識が求められますが、オンプレミスのインフラを扱うことも考えるなら取得しておきたい資格です。

資格は3年で更新が必要になる点には注意しましょう。

※参考:シスコシステムズ合同会社 シスコ技術者認定(CCNA)  

Alibaba Cloud 認定試験

資格概要 Alibaba Cloudの知識やスキルを認定する試験
コース ・ACA (Alibaba Cloud Associates) ・ACP (Alibaba Cloud Professional) ・ACE (Alibaba Cloud Expert)
対象 ・ACA:クラウド初心者 ・ACP:経験のあるクラウドエンジニア ・ACE:特定の分野で高度な経験を持つクラウドエンジニア

クラウドエンジニアなら、「Alibaba Cloud Professional認定」を受験すると良いでしょう。

ACA (Alibaba Cloud Associates)、ACP (Alibaba Cloud Professional)、ACE (Alibaba Cloud Expert)とレベルが分かれているため、自分に合ったレベルの試験を受けられます。

試験内容にはクラウドに関連する内容だけでなく、ビッグデータやセキュリティについても問われるのが特徴です。

業務でAlibaba Cloudを利用する場合は学習してみると良いでしょう。

※参考:ナショナル・コンピュータ・システムズ・ジャパン株式会社Alibaba Cloud 認定試験  

CCSP(Certified Cloud Security Professional)

資格概要 クラウドセキュリティに関する資格
対象 ・5年以上のITに関する業務経験がある人 (うち、情報セキュリティに関する業務が3年以上、CCSPの6ドメインのいずれかに関する業務経験が1年以上(もしくはCCSK合格))

安心・安全なサイバー世界の実現に向けて活動する(ISC)²では、セキュリティ関連の国際的に使える資格を認証しており、CCSPはクラウドセキュリティに関しての資格です。

ITに関する業務を5年以上経験し、そのうち情報セキュリティに関する業務が3年以上の人を対象としているため、高度な内容が出題されます。

※参考:(ISC)² CCSP(Certified Cloud Security Professional)

資格試験のおすすめ

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クラウド関連以外のおすすめ資格

クラウドに直接関連はしないものの、スキルアップに効果的な資格もあります。

以下では他のIT分野から、クラウドエンジニアにおすすめの資格を紹介します。

情報処理安全確保支援士試験

資格概要 セキュリティ分野の知識やスキルを認定する国家資格
対象 情報システムの企画から運用までの支援、サイバーセキュリティ対策の結果から指導・助言を行う人
合格率 15〜20%程度

情報処理推進機構(IPA)が認証している、セキュリティ分野の知識やスキルを認定する国家資格です。

クラウドの設計・構築のカギとなるセキュリティ対策や、運用におけるトラブルシューティング、インシデント対応などの参考になる知識が多く学べます。

例年の合格率は15〜20%程度と難易度の高い試験ですが、取得すればセキュリティに専門的な知見のあるクラウドエンジニアとして高い評価を得られるでしょう。

ITスキル標準(ITSS)のレベル4となっている資格でスキル証明の効果が高いのもメリットです。

※参考:独立行政法人情報処理推進機構 情報処理安全確保支援士試験  

ネットワークスペシャリスト試験

資格概要 ネットワークの設計や構築について応用的な知識を有するエンジニアであることを証明する資格
対象 情報システムの企画から保守まで技術支援を行う人
合格率 10〜15%

学習を通し、オンプレミスも含めたネットワークの設計や構築、セキュリティに関する知識を習得できるのがメリットです。

例年の合格率は10〜15%の間で推移しており、比較的難易度の高い資格です。

ITSSでも4レベルの資格として設定されているため、取得者は高レベルのエンジニアとして評価されるでしょう。

5GやIoTなどの普及により、高度なネットワーク知識が必要な場面も増えることから注目されている資格です。

※参考:独立行政法人情報処理推進機構 ネットワークスペシャリスト試験  

Linux技術者認定資格(LinuC)

資格概要 Linuxに関する知識やスキルを証明する資格
コース ・LinuC-1 ・LinuC-2 ・LinuC-3
対象 ・LinuC-1:対象資格なし ・LinuC-2:LinuC-1の資格取得から5年以内の人 ・LinuC-3:LinuC-2の資格取得から5年以内の人

国内市場で求められるLinuxの技術を身に付けたいならLinuCがおすすめです。

Linuxはクラウド上で構築するケースも多いため、基本的な知識があると役立つ場面も多いでしょう。

レベルが1〜3の3つに分かれており、いずれもオンプレミスだけでなくクラウドや仮想環境にも対応しています。

合格率は非公開ですが、公式によると65〜75%の得点率で合格と言われています。

ITSSでもレベルに合わせて1〜3レベルで評価されます。

※参考:LPI-Japan Linux技術者認定資格

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クラウドエンジニアは実績も大事

冒頭でも説明したように、クラウドエンジニアはスキルが分かりにくいため、資格取得を通してスキルや市場価値を積極的にアピールしましょう。

一方でIT関連のエンジニアは経験・実績を重視される傾向があります。

このため、資格取得によるスキルアップと並行し、実際の案件に多く触れることも大切です

職場では役割が限定されることが多いため、分なスキルや経験を保有していれば、フリーランスとして多くの案件・役割にチャレンジしてみるのもひとつの手です。

フリーランスエンジニアITエンジニア専門エージェント「HiPro Tech」では、クラウドに関する案件を多数保有しており、企業と直接契約できることが特徴です。

オンプレミスからクラウド移行を行う案件やAWS、GCP、Azureを横断して扱う案件、クラウド構築プロジェクトのマネジメントを行う案件など多岐にわたります

スキルに合った案件を獲得するためのサポートや面談のフォローなども行うため、フリーランスは初めてという方でも希望にマッチした案件に出会えるでしょう。

登録料は無料なので、クラウドエンジニアとしてスキルを高めたいと考えているならばぜひ登録してください。

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記事監修

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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