ITコンサルタントの年収とは?高い理由や年収を上げる方法を解説
コンサルタントの仕事にはさまざまな種類があります。
その中でも近年注目されているのがITコンサルタントです。
ITコンサルタントとはIT関連のコンサルティングを行う専門家であり、さまざまなクライアントを相手にして活躍しています。
年収の水準が高いとされており、今後の将来性も期待できる仕事のため、目指している人は多いのではないでしょうか。
本記事では、ITコンサルタントについて、年収が高い理由や年収を上げるための方法、必要な資格などについて解説します。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
ITコンサルタントとは
ITコンサルタントとはどういう存在なのか仕事内容から役割まで説明します。
仕事内容
ITコンサルタントの仕事内容はクライアント企業の経営課題を把握して、ITを活用して解決することです。
IT技術をどのように活用するべきか戦略の作成からシステムの見直し・最適化、動作検証などを実施します。
実際の仕事はクライアント企業のヒアリングを実施することから始まり、どのような課題を抱えているのか洗い出します。
課題を把握した後は、IT技術の活用方法を提案して、提案を実現するためのプロジェクトの統括や管理まで行うのが特徴です。
必要になる人材を集めてプロジェクトのマネジメントをするケースもあります。
基本的にITコンサルタントの仕事は上流工程です。
クライアントとやり取りをする機会が多く、プロジェクトを成功させるための管理業務まで任されることもあります。
そのため、幅広いスキルや知識が要求される上に、高いコミュニケーション能力を必要とされる仕事です。
① クライアント企業のヒアリングを実施する
② どのような課題を抱えているのか洗い出しをする
③ 課題を把握した後は、IT技術の活用方法を提案する
④ 提案を実現するためのプロジェクトの統括や管理まで行う。その際に、必要になる人材を集めてプロジェクトのマネジメントをする。
⑤ プロジェクトを進行する
⑥プロジェクト完了後に想定していた効果と合っているかを報告する
役割
ITコンサルタントはどのような役割を果たすのか説明します。
アナリスト
ITコンサルタントとしてスタートしたばかりの頃はアナリストの仕事を担当するケースが多いでしょう。
アナリストは個別のタスクを担当します。
たとえば、画面の定義書の作成や動作検証の仕様書の作成などです。
実際にシステムのプログラミングやデバッグを担当するケースもあります。
複数のタスクを担当して同時進行しなければいけない場合も多いです。
コンサルタント
アナリストとして現場の仕事を経験していけば、徐々にコンサルタントとしての仕事を任せてもらえるようになります。
コンサルタントの仕事ではクライアントにヒアリングをして経営課題を把握した上で企画案の作成や提案を行うのが主な役割です。
実際に開発計画がスタートした後は進捗管理も行います。
アナリストの作成した仕様書の確認なども重要な仕事です。
クライアントと調整する役割を果たすこともあり、行うべきことは多岐に渡ります。
マネージャー
ITコンサルタントとして出世すると最終的にはマネージャーとしての役割を求められるでしょう。
マネージャーはアナリストやコンサルタントの仕事の管理や成果のチェックを行います。
プロジェクト全体を統括する立場として仕事をするのです。
作業計画の作成や進捗管理、品質管理、関係者との調整など責任の大きな仕事に取り組みます。
プロジェクトマネージャーに近い役割を果たすと考えましょう。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
ITコンサルタントの平均年収
転職サービス「doda」のデータを参考にしてITコンサルタントの平均年収を紹介しましょう。
職種別平均年収
ITエンジニアの職種別の平均年収をまとめると以下の通りです。
( ※転職サービス「doda」で公開している2021年9月~2022年8月の年収データをもとにしています。)
職種 | 平均年収 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代~ |
---|---|---|---|---|---|
ITコンサルタント | 590万円 | 448万円 | 655万円 | 871万円 | 884万円 |
SE/プログラマ | 413万円 | 364万円 | 481万円 | 563万円 | 572万円 |
プロジェクトマネジャー | 686万円 | 497万円 | 683万円 | 804万円 | 582万円 |
データサイエンティスト | 531万円 | 445万円 | 587万円 | 718万円 | ― |
※参考:転職サービス「doda」「doda平均年収ランキング」
ITエンジニアの中でもITコンサルタントは平均年収が比較的高いです。
上流工程の仕事を担当できるため、他の職種よりも年収が高くなりやすいです。
業種別平均年収
ITエンジニアの業種別の平均年収を紹介しましょう。
( ※転職サービス「doda」で公開している2021年9月~2022年8月の年収データをもとにしています。)
職種 | 平均年収 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代~ |
---|---|---|---|---|---|
ITコンサルティング | 461万円 | 386万円 | 514万円 | 649万円 | 740万円 |
ハードウェア/ソフトウェア/パッケージベンダ | 451万円 | 367万円 | 488万円 | 626 万円 | 772万円 |
ネット広告/Webマーケティング | 422万円 | 368万円 | 464万円 | 564万円 | 641万円 _ |
通信/ISP/データセンター | 405万円 | 346万円 | 459万円 | 540万円 | 638万円 |
※参考:>転職サービス「doda」「doda平均年ランキング」
ITコンサルティングは高い水準にあることがわかります。
他のIT関連の業種と比較するとITコンサルティングの仕事は高い年収を実現できる可能性があるでしょう。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
ITコンサルタントの年収が高い理由
なぜITコンサルタントの年収が高いかといえば、以下のような理由が考えられます。
- 企業の利益に深く直結する仕事だから
- プロジェクトを成功させる可能性を上げられるから
- 人材が不足しているから
- ハイスキルを求めるから
ITコンサルタントの仕事は企業の経営課題を解決することであり、企業の利益に深く直結します。
また、ITコンサルタントが企画提案をしてプロジェクトの管理も行うことで、プロジェクトが成功する可能性を上げられるのも大きな特徴です。
企業にとって価値の高い仕事をするため恵まれた待遇を提示されやすいといえます。
また、ITコンサルタントは人材が不足しているのが現状です。
企業にとって必要な人材であり、不足しているため、高単価の案件がたくさん出ています。
これらの理由からITコンサルタントの年収は高くなりやすいです。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
ITコンサルタントに必要な資格
ITコンサルタントを目指すために役立つ資格について紹介しましょう。
中小企業診断士試験
中小企業診断士試験とは、中小企業の経営課題の診断や助言を行う専門家です。
国家資格であり、中小企業診断士を名乗って仕事ができるようになります。
経営コンサルタントの国家資格であり、ITコンサルタントの仕事と関連性は高いです。
経済学・経済政策や財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策、実務の事例から出題されます。
概要 | 中小企業の経営課題の診断や助言を行う中小企業診断士を認定する国家資格 |
---|---|
出題内容 | 経済学・経済政策や財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策、実務の事例 |
※参考:一般社団法人中小企業診断協会 中小企業診断士試験ページ
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は基本情報技術者試験のワンランク上の試験です。
コンピュータやネットワークなどの技術からマネジメント、システム戦略、経営戦略まで幅広く出題されます。
IT技術を実際に応用するためのスキルや知識を身に付けられるのが特徴です。
そのため、IIコンサルタントの仕事にも役立ちます。
概要 | 基本情報技術者試験のワンランク上の試験 |
---|---|
出題内容 | コンピュータやネットワークなどの技術からマネジメント、システム戦略、経営戦略まで幅広く出題される |
※参考:独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験ページ
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験はITプロジェクトのマネジメント業務を行うための知識やスキルを認定する資格です。
出題内容は情報セキュリティやプロジェクトマネジメント、システム開発技術、ITサービスマネジメントなど多岐に渡ります。
情報処理技術者試験の区分の中でも最高レベルのスキル4に相当します。
高度な知識と技能を試験されるため、難易度はとても高いです。
概要 | ITプロジェクトのマネジメント業務を行うための知識やスキルを認定する資格 |
---|---|
出題内容 | 情報セキュリティやプロジェクトマネジメント、システム開発技術、ITサービスマネジメントなど |
※参考:独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験ページ
ITストラテジスト
ITストラテジストはIT戦略の策定や提案、推進をする者を対象とした試験です。
出題範囲は情報セキュリティやシステム戦略、経営戦略マネジメント、ビジネスインダストリなど多岐に渡ります。
情報処理技術者試験のスキルレベル4に相当してり、難易度はとても高いです。
概要 | IT戦略の策定や提案、推進をする者を対象とした試験 |
---|---|
出題内容 | 情報セキュリティやシステム戦略、経営戦略マネジメント、ビジネスインダストリなど |
※参考:独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験ページ
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
年収の高いITコンサルタントになるには
ITコンサルタントとして高年収を目指すにはどうすればよいのか紹介します。
マネージャーを目指す
ITコンサルタントのポジションの中でもマネージャーは、責任が大きく高年収を実現しやすいです。
プロジェクトの責任者であり、全体の管理やクライアントとの調整、予算管理など重要な仕事を担当するのが特徴です。
そのため、高い年収を実現できるのがマネージャーというポジションです。
所属している会社で昇進していけば、最終的にはマネージャーを目指せるでしょう。
あるいは転職をしてマネージャーとして採用されるのを目指すという選択肢もあります。
マネージャーになるためにはITスキルだけではなくコミュニケーション力やマネジメント力なども要求されるのが特徴です。
最先端技術を身に付ける
現在、AIやIoT、ロボティクスといった分野が流行っていて需要が高いです。
これらの最先端技術は対応できる人材が不足しています。
そのため、ITコンサルタントとして最先端技術に対応できる場合は、高単価の案件を獲得できるでしょう。
クライアント企業の課題を解決するためにAIなどの技術を活用した提案ができれば、高く評価されます。
ITコンサルタントとして希少な人材になることができるため、高い年収を期待できる可能性があるのです。
最先端技術は進歩のスピードがとても早いため、常に最新情報にキャッチアップすることを心がけましょう。
汎用的なスキルを身に付ける
ITコンサルタントとしてのスキルを高めれば質の高い仕事ができるようになり、評価が上がるため年収も高められるでしょう。
ITコンサルタントに求められるスキルとは、IT戦略立案力や問題解決力、コミュニケーション力、経営的知識などです。
研修を受けたり、本などを読んで学習したりすることでスキルを高められるでしょう。
また、自分の仕事の仕方などを自己分析して改善をしていくこともおすすめです。
フリーランスになる
企業に勤めている状態では、年収の増加スピードに限界があるケースも多いです。
すぐに年収を増加させたいならばフリーランスを目指すこともオススメです。
フリーランスであれば、単価の交渉ができ、これまでの実績や持っている資格などをアピールすることで高単価の案件を獲得しやすいでしょう。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
ITコンサルタントが案件を獲得するなら?
ITコンサルタントは上流工程に属する仕事であり、人材が不足しているため、年収相場は他のITエンジニア職種と比べると高いです。
ただし、高いスキルが求められるため、資格の取得や最先端技術を身に付けることを目指すとよいでしょう。
年収を増加させたいならば、昇進を目指すかフリーランスになるといった方法があります。
「HiPro Tech」はフリーランスのITエンジニア専門のエージェントであり、ITコンサルティングの案件を多く保有しています。
案件獲得のサポートを実施しているため、希望する案件を見つけやすくなるでしょう。
ITコンサルタントの案件を探しているならば、当サービスへの登録を検討してみてください。
HiPro Tech 会員のみ公開案件も多数。
記事監修
2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。