2025.06.02更新

プリセールスエンジニアになるには?必要なスキルやキャリアパスを紹介

プリセールスエンジニアは営業担当者とともに行動し、製品の技術的な説明をサポートする役割を担います。

営業担当者だけでは、クライアントが抱える技術的な課題について回答できない場面があるため、プリセールスエンジニアはそういった技術面のサポートをします。

営業担当者とは違った観点で製品を理解している必要があります。

営業職のようなはたらき方をするポジションのため、結果次第では収入アップも期待できます。

そのため現在はプリセールスエンジニアを目指す人が増えてきています。

今回はプリセールスエンジニアの概要について解説します。

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プリセールスエンジニアの業務内容

プリセールスエンジニアは営業担当者に同行し、クライアントへの提案活動などをサポートします。

営業担当者だけでは気付きにくい技術的な課題について、エンジニアの観点から提案していきます。

クライアントから技術的な質問をされることもあるため、その際はプリセールスエンジニアが回答します。

また、提案の過程においてプリセールスエンジニアはプレゼンテーションやデモンストレーションを行う場合があります。

例えば、クライアントの疑問についてテスト用のソフトウェアを作成し、それを用いてデモンストレーションを行います。実際に画面などを見せ、クライアントの疑問をいち早く解決できるよう、サポートします。
 
コンペなどでプレゼンテーションを行う場合は、営業担当者が主体となるケースが大半です。営業担当者が全体の提案などを行います。

ただ、技術的な部分について営業担当者が資料を作成したり、説明をしたりするのは難しい部分があります。

そのような時は、プリセールスエンジニアが営業担当者の代わりにプレゼンテーションを行い、質疑応答などにも対応します。

また、最終的な仕様が決定すれば、それらをまとめて開発チームに連絡する役割も担うことがあります。

本来は営業担当者が案件の内容について、開発チームに説明をしますが、技術的な要素が多くなればそれも難しくなります。

そのため、開発チームへの連絡も技術を熟知しているプリセールスエンジニアが代わりに行うケースが多くあります。

プリセールスエンジニアとポストセールスエンジニアの違い

項目 特徴
プリセールスエンジニア 契約〜導入前を中心に技術的なサポートを行う。
ポストセールスエンジニア 導入後にシステムの運用をコンサルティングもしくはサポートする。

プリセールスエンジニアと似た役割にポストセールスエンジニアがあります。

これらの違いは、導入前の仕事が中心か導入後の仕事も担当するかにあります。

プリセールスエンジニアは名前に「前もって」「代わりに」などを意味する「プリ(pre)」が付いているように、契約前や導入前の仕事が中心です。

一般的な営業担当者では対応が難しい技術的な部分について全般的にサポートするのが仕事です。

導入後は開発チームなどに仕事を引き継ぎます。

それに対して、ポストセールスエンジニアは、導入後や契約後に仕事があります。

一般的には導入の過程からプロジェクトに参画し、導入後の運用に向けたコンサルティングやサポートをします。

プリセールスエンジニアとは担当する業務範囲が異なっています。

関連記事:セールスエンジニアの概要や必要なスキル、資格、キャリアパス、年収などを紹介

プリセールスエンジニアとITコンサルタントの違い

項目 特徴
プリセールスエンジニア 自社の製品を販売するために、技術に基づいた提案を行う。
ITコンサルタント クライアントの課題を解決するために、自身の考えや経験、ナレッジをもとにサポートを行う。

プリセールスエンジニアはITコンサルタントと比較される場合もあります。

これらの違いは製品の販売が仕事であるか、自分のナレッジ提供が仕事であるかです。

プリセールスエンジニアの目的はあくまでも自社の製品の販売です。

自社の製品がクライアントの課題解決のために、どのように役立つのかを念頭に置いて、営業担当者をサポートします。

一方、ITコンサルタントはコンサルタント業のため、自分の考えや経験などのナレッジを元に、クライアントのサポートをします。

クライアントの課題をさまざまなフレームワークに当てはめて検討し、論理的に最適解を見つけていきます。

関連記事:ITコンサルタントになるには?必要な資格や年収について解説

 

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プリセールスエンジニアがきついと言われる理由

プリセールスエンジニアという職種は、技術と営業の両方のスキルが求められる特殊なポジションです。

プリセールスエンジニアの仕事は「きつい」と言われることがありますが、ここではなぜこの仕事が「きつい」と言われるのか、その主な理由を解説します。

売上目標のプレッシャーがある

プリセールスエンジニアには売上目標が課せられることから、そのプレッシャーがきついと言われることがあります。

プリセールスエンジニアは、通常の技術職とは異なり、営業チームの一員として売上達成に直接関わります。

そのため営業職と同様に売上目標があり、その達成度が評価に直結するため、常に数字のプレッシャーと向き合わなければなりません。

営業担当者と共に顧客を訪問し、技術的な説明や提案を行いますが、最終的には「受注につながったか」が問われます。

いくら技術的に優れた説明や提案をしても、受注に結びつかなければ評価されない点がきついと言われる原因となっているのでしょう。

専門的な知識が求められるので学び続ける必要がある

IT業界は変化が激しく、常に新しい技術やトレンドが生まれています。

そのため、プリセールスエンジニアは変化に対応するために学び続ける必要があります。

自社製品の詳細な仕様はもちろん、競合製品の特徴、業界全体の動向など幅広い知識が求められます。

また、自社製品のアップデートやリリースの度に、新機能や変更点を迅速に理解し、顧客に説明できるようにしておく必要があります。

情報のキャッチアップが遅れると、顧客からの信頼を失うリスクがあるためです。

そのため、新しい技術を学び続けられるだけの好奇心や責任感が重要となるでしょう。

ITに関する知識をわかりやすく説明する力が求められる

プリセールスエンジニアには、複雑なITに関する知識を非エンジニアにもわかりやすく伝える説明力が求められます。

また、場合によっては顧客の技術部門の担当者だけでなく、経営層や調達部門などさまざまな立場の人々に対して説明を行う必要があります。

それぞれの知識レベルや関心事が異なるため、同じ内容でも相手に合わせて説明方法を変える柔軟性が求められます。

技術的に正確であることと、わかりやすさを両立させるのは簡単ではありません。

もちろん専門用語を多用すれば正確性は高まりますが、理解されない可能性があります。

一方、簡略化しすぎると誤解を招くリスクがあります。この絶妙なバランスを保ちながら、顧客に説明する力が求められます。

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プリセールスエンジニアの年収

2024年12月時点での転職サービス「doda」の調べによると、正社員としてはたらくプリセールスエンジニアの平均年収は666万円です。

ITエンジニア全体の平均年収は462万円のため、プリセールエンジニアは通常のエンジニアよりも年収が高い状況です。

営業職的な側面もあるため、プリセールスエンジニアとしての役割が評価されればボーナスなどで平均年収を大きく上回る可能性もあるでしょう。

※参考:転職サービス「doda」年収の高い職業は?平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】(2024年12月時点)

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プリセールスエンジニアに必要なスキル

IT技術に関する知識

営業担当者を技術的な側面でサポートするため、ITに関するスキルが必要です。

そのため、サーバやネットワークなどハードウェア、アプリケーションなどに関するスキルが必要です。

プリセールスエンジニアには幅広いIT技術に関する知識が求められます。

ただ、それぞれの分野においてどの程度のスキルが求められるのか、所属している企業や担当する製品・案件により異なります。

そのため、業務に即したスキルを身に付けなければなりません。

営業担当者を十分にサポートできるようIT技術に関する知識を深めておくとよいでしょう。

プレゼンテーションスキル

クライアントの前に出て、技術について説明する場面があります。

そのため、クライアントに、専門的なIT技術に関する部分をかみ砕き分かりやすく説明ができるスキルが求められます。
 
また、このときに重要となるのは専門用語を使いすぎないということです。

専門用語を多用した説明をしてしまうと、意味が伝わらなくなる可能性があるため、うまく言葉選びができるスキルも身に付けておきましょう。

コミュニケーション能力

クライアントの要望をうまくヒアリングするためにも、コミュニケーションスキルが必要です。

営業を経由せずプリセールスエンジニアが直接クライアントと会話するケースは多々あります。

クライアントの意図や要望を適切に把握し、スムーズな意思疎通が図れるようにしておきましょう。

昨今はチャットツールなどを利用したコミュニケーションも増えています。

そのため、文字でうまく情報を伝えるスキルも必要です。

製品とクライアント環境に関する理解

製品に関する知識や技術なスキルが必要になります。

営業担当者のサポートするため、技術的な理解がなければプリセールスエンジニアの役割を果たせなくなります。

製品にどのような技術が使われているのか具体的に把握が必要です。

加えて、クライアントの環境を把握するスキルも必要です。

クライアントの環境について適切に把握できていなければ、要望に対して的確な回答ができません。

クライアントが求めている回答を出し、信頼を獲得するためにも、クライアントの環境に関する知識を身に付けることも必要です。

関連記事:セールスエンジニアの概要や必要なスキル、資格、キャリアパス、年収などを紹介

 

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未経験からプリセールスエンジニアになるにはどうすれば良い?

プリセールスエンジニアは技術知識と営業スキルの両方が求められる職種です。

未経験から目指すには主に以下の2つの方法があります。

まずはプログラマーなどエンジニア職を経験する

まず一つ目は、プログラマーなどのエンジニア職を経験してからプリセールスエンジニアを目指すという方法です。

エンジニアとしての経験を積むことで、製品の技術的な強みや弱みを深く理解できるようになるでしょう。

エンジニア職として経験を積むことで、お客様からの技術的な質問に自信を持って答えられるようになり、システムの導入提案をする際にも説得力を高めることにつながります。

この方法では、まず数年間プログラマーなどエンジニア職での実務経験を積み、プリセールスへとキャリアチェンジすると良いでしょう。

IT業界で営業職を経験する

もう一つの方法は、IT業界で営業職を経験するという方法です。

提案書の作成や商談の進め方など、営業としての経験があれば、プリセールスエンジニアとして必要な営業面での知識やスキルを活かすことができます。

また、IT業界の営業職として得た、IT用語や顧客へ説明できるだけのシステムに対する基礎的な理解は、プリセールスエンジニアでも役に立つでしょう。

この方法では、まずIT業界の営業職として活躍しながら、徐々にITに関する知識やシステムの技術的な理解を深めていくことが重要になります。

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プリセールスエンジニアのキャリアパス

ITコンサルタント

プリセールスエンジニアの業務では、クライアントへの提案スキルを身に付けることができるため、ITコンサルタントへのキャリアパスが考えられます。

ITコンサルタントとは、高いITスキルを武器にクライアントの課題の解決方法を提示する役割です。

プリセールスエンジニアとしてクライアントの課題を解決してきた経験が役に立ちます。
 
ただ、一般的にコンサルタントが扱うのは、経営層が持つ課題など経営に関わるようなIT課題が中心です。

それに対してプリセールスエンジニアが扱うのは、現場のシステム利用者の課題が中心です。

つまり、案件として取り扱う課題の種類が少々異なります。
 
そのため、ITコンサルタントにキャリアアップするためには、経営に関する知識が必要です。

経営者が抱える課題について学び、それをITでどのように解決するのかのスキルを身に付けることが求められます。

関連記事:ITコンサルタントとは?必要なスキルや資格、Sierとの違いも解説

プロジェクトマネージャー(PM)

クライアントとの折衝経験を活かし、プロジェクトマネージャーへのキャリアパスもおすすめです。

プロジェクトマネージャーはプロジェクト状況を把握し、成功に導かなければなりません。

この過程において、プリセールスエンジニアで培った経験を活かせます。

プリセールスエンジニアは基本的に営業担当者を技術的にサポートします。

ただ、技術的にサポートするだけではなく、場合によってはクライアントと技術面の折衝をします。

技術的にクライアントの要望に応えられない場合があるため、折衝して解決策を見つけられるスキルが必要になります。

このような経験を積んでいれば、プロジェクトマネージャーとして折衝が必要となった場合も対応しやすくなります。

また、プリセールスエンジニアとしてさまざまなクライアントと接していれば、相手に合わせた対応もしやすくなります。

技術面からは少し離れてしまいますが、プロジェクトマネージャーもキャリアの選択肢として挙げられます。

関連記事:プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは? 主な業務・必要とされるスキルを解説

 

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まとめ

まとめ

プリセールスエンジニアは、営業担当者を技術的にサポートする役割です。

営業担当者だけでは技術的な知識が乏しい場合があるため、プリセールスエンジニアがサポートします。

必要に応じてクライアントと折衝したりデモンストレーションを用いて説明をしたりもします。

営業担当者と同じく案件の獲得に繋がる部分のため、プリセールスエンジニアは年収が高いことが特徴です。

ITエンジニア全体の平均年収よりも高くなっています。

フリーランスとしてはたらくのであれば、IT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」の利用がおすすめです。

HiPro Tech」では、プリセールスエンジニアの案件も扱っています。

最新の製品を扱うような案件も保有しており、専門性を高めることやスキルアップができる可能性があります。

また、当サービスは、効率的に希望する案件を獲得するためのさまざまなサポートを行っています。

案件の紹介だけでなく、契約面の調整や契約延長の交渉などのサポートを受けることができます。

プリセールスエンジニアとして、活躍の場を広げたいとお考えであれば、ぜひ登録してみてください。

関連記事:セールスエンジニアの概要や必要なスキル、資格、キャリアパス、年収などを紹介

 

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記事監修

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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