2025.06.02更新

SAPコンサルタントとは?年収や資格、将来性について解説

SAPコンサルタントとは、SAPを企業が導入するためのコンサルティングをするのが主な仕事です。

導入前の業務分析から、導入後の業務改善まで総合的に取り組みます。

SAPコンサルタントについて、どのくらいの年収を得られるのか、どのようなスキルや資格が求められるのか、将来性はあるのかなど気になる点を解説していきましょう。

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SAPコンサルタントとは

SAPコンサルタントとは、企業へのSAP導入を、全面的にサポートする人のことです。

ここでは、SAPコンサルタントについて詳しく見ていきましょう。

SAPとは

ドイツに本社があり、世界規模でシェアを広げているソフトウェア会社がSAPです。

SAPの代表的な製品であるERPはパッケージソフトであり、ERPを活用すると経営の効率化を図れるため、多くの企業で利用されています。

全社レベルで経営資源を管理して活用するための機能が備わっています。

人事や会計などのデータの管理やバックアップが可能であり、各部門のデータを統合して相互参照や保守点検などをやりやすくする機能まであります。

そして、企業のSAP導入を全面的にサポートするのが、SAPコンサルタントの役割であり、近年注目されています。

企業の経営の問題点を解決するための手段として、SAPのERPが重宝されているためです。

SAPコンサルタントの仕事内容

SAPコンサルタントは、SAPのERPパッケージを専門的に扱う仕事です。

まず、クライアント企業から念密にヒアリングをし、経営課題を分析します。

そして、課題を解決するために必要なITシステムの要件を定義して、設計から開発までサポートするのです。

それぞれの企業に適した形でカスタマイズして、SAPのERPパッケージの導入を進めます。

その際には、クライアント企業の基幹システムとSAPのERPパッケージを上手く接続することが重要です。

SAPの専門家であり、なおかつ企業の経営システムに関しても熟知していることが求められます。

クライアントは、大手企業が多い傾向にあり、上流工程の仕事を主に担当することになるのがSAPコンサルタントです。

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SAPコンサルタントは激務でつらいと言われる理由

SAPコンサルタントに対して「激務でつらい」というイメージを持っている方もいるでしょう。

そのように言われている背景には、SAPの導入や運用に関する企業の高いニーズと、それに対応できる人材の慢性的な不足が挙げられます。

多くの企業が基幹システムとしてSAPを導入していますが、その導入やバージョンアップ、保守には専門的な知識とスキルが不可欠です。

特に、SAPの保守サポートが終了する「2027年問題」を控え、SAPコンサルタントへの需要はますます高まっているでしょう。

しかし、SAPコンサルタントとして十分な経験を持つ人材は限られており、その限られた人材に案件が集中している状況が、SAPコンサルタントの長時間労働につながり、つらいと言われることがあるのです。

SAPコンサルタントの魅力

SAPコンサルタントの仕事の魅力について紹介します。

クライアントが大手であることが多い

SAPの導入を考えている企業の多くは大企業が多い傾向にあります。

規模の大きな企業は経営上の課題が数多くあり、業務効率化を図るためにSAPの導入を検討しているケースがよくあります。

SAPを導入する際には本社だけではなく、全社・全拠点で導入するのが一般的です。

このため、クライアント企業によっては海外へ出向いての仕事を要求されるケースもあります。

有名な企業と仕事をする可能性もあるため、やりがいを感じやすいのがSAPコンサルタントの魅力です。

製品のシェア率が高い

SAPコンサルタントが扱っているSAPの製品は、ERPの分野においてトップクラスのシェア率です。

世界中の企業で扱われており、需要はとても高いです。

しかし、専門性が要求されるため、SAPを扱える人材は不足しています。

今後も、SAP製品のシェア率は高水準を維持していくことが予測できるため、SAPコンサルタントになれば、安定して案件を獲得できる可能性が高いと言えるでしょう。

上流コンサルタントへのキャリアパスにつながる

SAPコンサルタントの仕事は、上流工程に属するものです。

企業に導入するシステムについて、ヒアリングから要件定義まで担当できます。

このため、SAPコンサルタントとしての実績を積み重ねていくと、上流工程のコンサルタントを目指すことができるでしょう。

クライアントの経営資源の管理について、提案できる上流のコンサルタントへのキャリアパスにつながります。

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SAPコンサルタントの年収

SAPコンサルタントの年収は、各々が持つスキルと業務内容によって大きく異なります。

例えば、転職サービス「doda」調べによると、正社員ではたらく業務改革コンサルタントの平均年収は706万円です。

業務改革コンサルタントとは、業務改善のコンサルティングをする専門家であり、業務改革の方法としてSAPの導入を提案してサポートするケースはよくあります。

転職サービス「doda」によると、2024年における全職種の平均年収は426万円です。

したがって、SAPコンサルタントも同様に平均年収上回わる可能性があると考えられます。

参考:転職サービス「doda」年収の高い職業は? 平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】(※2025年4月時点)

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SAPコンサルタントに必要なスキル・資格

SAPコンサルタントになるために要求されるスキルや資格について紹介します。

課題解決力

課題解決力とは、クライアントが抱えている問題点を見つけて解決策を提案する力です。

大事なことは、クライアント自身が意識していない潜在的な問題を見つけることです。

また、クライアントにとっての理想の状態を整理して、そこに到達するための方法を見出す必要があります。

課題解決力を身に付けるためには論理的思考を意識して物事を考えることが大切です。

課題解決力とは? 問題点を認識して解決策を提案できる力
課題解決力が必要な理由 クライアントの抱える潜在的な問題点を見つけてSAPで解決する方法を提案するのに必要なため
課題解決力を身に付けるには? 論理的思考を意識して物事を考えるようにする

コミュニケーション力

コミュニケーション力は、SAPコンサルタントに限らず必要になるスキルです。

SAPコンサルタントが仕事をする際には、クライアントの事情や要望を正確に理解する必要があります。

また、実際にSAPの導入を進める際には、クライアント企業の従業員とも協力しなければいけません。

さまざまな人たちと協調しながら仕事を進める必要があるため、コミュニケーション力は必要不可欠です。

コミュニケーション力を身に付けるには、人の話をしっかりと聞くこと、自分の考えを正しく正確に伝えることを意識しましょう。

聞き手の気持ちを意識したコミュニケーションを心がけることが大切です。

コミュニケーション力とは? 他者の考えを理解し、自分の考えを正しく伝えられる能力
コミュニケーション力が必要な理由 クライアントから要望や事情を正確に聞き出す必要があるため
コミュニケーション力を身に付けるには? 聞き手の気持ちを意識したコミュニケーションを心がける

SAPの製品の知識

SAPコンサルタントは、SAPのERPパッケージを提案して導入をサポートします。

このため、SAPコンサルタントのERPパッケージについての正確な知識が求められます。

SAPの製品について深く理解していないと、クライアントに最適な製品を提案することができません。

SAP製品の知識を得たいならば、常に情報収集を心がけることやSAPの資格取得を目指すと良いでしょう。

SAP製品の知識とは? SAPのERPパッケージに関する知識
SAP製品の知識が必要な理由 クライアントに最適なSAPの製品を提案するため
SAPの製品の知識を身に付けるには? SAP製品について情報収集をする、SAPの資格取得を目指す

SAP認定コンサルタント資格

SAP認定コンサルタント資格とは、SAP社が公式に認定しているITエンジニアやITコンサルタントを対象とした資格です。

この資格を保有していれば、SAPの製品を導入するプロジェクトで開発や保守・運用に携わるために必要な知識やスキルを有していることを証明できるのです。

案件を獲得する際にも、武器の1つになるでしょう。

勉強方法は独学か実務、あるいはSAPアカデミーで学ぶという方法もあります。

SAPアカデミーとはSAP社の提供しているトレーニングサービスです。

SAP認定コンサルタント資格とは? SAP社が公式に認定している資格の総称
SAP認定コンサルタント資格を取得するメリット SAPの製品を導入するために必要な知識やスキルがあること証明できる
SAP認定コンサルタント資格を取得するには? 独学、実務、SAPアカデミー

参考:SAP認定コンサルタント資格

関連記事:SAP認定コンサルタント資格の種類や勉強方法、難易度や資格取得のメリットを紹介 

 

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SAPコンサルタントの将来性

現在、大手企業だけではなく中小企業でもSAPの導入を検討するケースが増えています。

しかし、SAP製品の導入には専門的な知識とスキルが必要になり、対応できる人材が不足しているのが現状です。

このため、現在SAPコンサルタントの需要は高まっており、今後も高い水準で需要を維持していくと考えられます。

SAP社は、積極的に海外進出しており、日本にはSAPジャパンがあります。

新たな市場開拓に取り組んでおり、日本でも知名度が高まっています。

SAP社の主流製品である「SAP ERP6.0」は、2027年にサポートが終了します。

現在は、新たな製品として「SAP S/4HANA」も展開しています。

2027年以降も「SAP S/4HANA」の導入を検討する企業が増えると予想できるため、今後もSAPコンサルタントの需要は日本で高まっていくでしょう。

関連記事:SAPの将来性とSAP案件の種類、傾向、獲得方法について 

 

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未経験からSAPコンサルタントになる方法

未経験からSAPコンサルタントになる方法について紹介します。

企業で経験を積む

基本的にSAPコンサルタントは未経験から転身するのは難しいです。

まずはSAPのエンジニアなど現場の仕事を積むことができる企業に就職したり、案件を獲得したりする必要があります。

そこでは、例えば、戦略コンサルタントとして活躍するという方法があるのです。

クライアント企業の経営層に対して、経営課題を解決するための助言や提案を行い、その中でSAP製品の導入に携わります。

あるいは、ITコンサルタントとしてはたらくという道もあります。 

クライアント企業のIT戦略の策定や企業のシステム統合のサポートなどを行う仕事です。

その中でSAP製品を扱う機会は多いでしょう。

戦略コンサルタントやITコンサルタントとして経験を積み重ねていき、その中でSAPを扱っていくことで、SAPコンサルタントとしてキャリアアップを目指すことも可能です。

ITコンサルタントについて詳しく知りたい方は「【ITコンサルタントとは?】必要なスキル、Sierとの違いも解説」を御覧ください。

関連記事:SAPエンジニアの仕事内容や必要なスキル・経験・勉強会などを紹介

未経験は難しい?

全くの未経験の状態から、SAPコンサルタントとして活動したり案件を獲得したりするのは、難しいでしょう。

SAPコンサルタントには、実際に現場でSAP製品の導入プロジェクトに携わった経験やITについての専門知識・スキルが要求されます。

企業の経営課題に対して、適切なSAPの導入の仕方は異なります。

これらは未経験の人が独学で身に付けるのは難しいものであり、ある程度の経験を必要とします。

このため、まずは企業に就職することなどを通して、戦略コンサルタントやITコンサルタントなどの仕事をこなしていき、SAP製品に関する知識やノウハウ、実績を得ることを目指すとよいでしょう。

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SAPコンサルタントのキャリアパス5選

SAPコンサルタントの経験は、さまざまなキャリアパスにつながります。

ここでは、SAPコンサルタントが目指せるキャリアパスを紹介します。

フリーランスのSAPコンサルタント

組織に縛られず、自分の裁量で仕事を進めたいと考えるなら、フリーランスのSAPコンサルタントは魅力的なキャリアパスの一つです。

プロジェクト単位で契約を結び、時間や場所に縛られない自由なはたらき方を実現しやすくなります。

また、高い専門性と経験を持つSAPコンサルタントは、高収入も期待できるでしょう。

また、SAP導入に際して、専門的知識を持った立場から提案を行うSAPコンサルタントのポジションは、フリーランスのはたらき方と相性が良く、フリーランス向けの求人も多く募集されています。

一方で、フリーランスのSAPコンサルタントになるには、エンジニアとしてのスキルに加えて、顧客と信頼関係を作り継続した契約につなげていくビジネススキルが必要です。

独立する前に、高いコミュニケーション能力、自己管理能力、営業力を培っておくと良いでしょう。

関連記事:SAPを含むパッケージ導入コンサルタントのフリーランス向け案件一覧

ITコンサルタント

企業の基幹システムであるSAPを扱うSAPコンサルタントは、クライアントの経営課題を熟知し、経営の現状に合わせたシステムの導入やカスタマイズを考える必要があります。

このため、企業のIT戦略を策定し、さまざまなシステムの導入や運用などの提案を行うITコンサルタントへのキャリアチェンジの道も開かれています。

ITコンサルタントは、顧客の課題を分析し、最適な解決策を提案する問題解決能力が求められるという点で、SAPコンサルタントと共通しています。

ITコンサルタントになるには、SAPの知識に加え、クラウド、AI、IoTなど最新のITトレンドや技術動向に関する知識も求められます。

戦略コンサルタント

SAPコンサルタントのキャリアパスとして、戦略コンサルタントになる道もあります。

戦略コンサルタントは、新規事業の立ち上げなど、事業戦略や企画を考えるポジションです。

ITコンサルタントが企業の経営課題に対してIT分野の解決方法を提案するのに対し、戦略コンサルタントは事業全体の戦略について提案するという違いがあります。

SAPコンサルタントは企業の基幹システムを扱うため、業務を通して企業の経営や財務などに関する知識を得やすい環境にあります。

IT分野でのコンサルタントの経験に加え、市場動向やデータから戦略を立案する分析力をつけることで、経営コンサルタントとして活躍することができるでしょう。

IT企画・戦略担当

SAPコンサルタントから、IT企画や戦略担当になるキャリアパスもあります。

SAPコンサルタントはクライアント企業のSAP導入や運用を支援するのに対し、IT企画や戦略担当は、所属する事業会社におけるIT戦略を策定します。

IT企画・戦略担当は、IT戦略の策定、SAPをはじめとした基幹システムの導入や運用、IT関連の予算管理などを行います。

経営の根幹となるSAPシステムを扱うSAPコンサルタントの経験は、これらの役割を果たす上で役立ちます。

特に、SAPの導入や運用に関する知識や経験は、自社のSAP環境を最適化し、ビジネスの成長に貢献するために不可欠でしょう。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーになることも、SAPコンサルタントの経験を活かせるキャリアパスと言えるでしょう。

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画、実行、管理を行い、プロジェクトを成功に導きます。

プロジェクトマネージャーには、SAPコンサルタントとしての経験に加え、プロジェクトマネジメントに関する知識やスキルが求められます。

チームのスケジュールや予算管理、人員管理など、SAPに関する大規模なプロジェクトを上流から計画した経験は、プロジェクトマネジメントにも役立つでしょう。

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SAPコンサルタントの案件を獲得するには

SAPコンサルタント

世界的にシェアの高いSAPの製品を専門的に取り扱うSAPコンサルタントは将来性を期待できます。

専門性の高い仕事であり、クライアントは大手企業が多いため、好条件の案件を見つけられる可能性があります。

ただし、SAPコンサルタントとしての仕事をこなすためには単にSAPの知識があるだけではなく、実務経験やコミュニケーション力、課題解決力などが求められます。

クライアントの期待に応えられるようにスキルを身に付けていきましょう。

フリーランスとしてSAPコンサルティングの案件を獲得したいならば、IT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」への登録をおすすめします。

当サービスは、SAPを導入する案件から、保守・運用までを担当する案件まで多岐に渡って保有しています。

企業と直接契約もできるため、中期・長期的な案件も獲得することが可能です。

SAPコンサルタントとして活躍したいならば、ぜひ登録してみてください。

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記事監修

2006年に株式会社インテリジェンス(パーソルキャリア株式会社)へに入社。 アルバイト領域の法人営業や新規求人広告サービスの立ち上げ、転職サービス「doda」の求人広告営業のゼネラルマネジャーを歴任。 2021年11月からIT・テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」に携わり、現在サービス責任者を務める。 「一人ひとりが求めるはたらき方や案件との出会いを増やし、キャリアをデザインできるインフラを提供する」ことを自らのミッションとして掲げ、サービス運営を行う。

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